ランクセスは12月3日、水洗い洗濯用洗剤の新しい成分として「オキソン(Oxone)モノ過硫酸化合物」の利用を発表した。本製品は酸素系酸化剤で、20℃という低温下でも高い洗浄力を発揮し、エネルギーとコストの削減に貢献する。「オキソン」は、ワインやコーヒーなどの頑固な着色汚れも効果的に除去でき、過炭酸ナトリウム(SPC)及びテトラアセチルエチレンジアミン(TAED)との配合系洗剤と比較して優れた性能を示す。
この度、同社が発表した「オキソン・モノ過硫酸化合物」は、水洗い洗濯用洗剤の成分として使用することで、20℃という低温でも卓越した洗浄力を発揮する。これにより、消費者は洗浄力を損なうことなく、省エネとコスト削減が可能となる。さらに、持続可能性と信頼性を重視する消費者のニーズに応える洗剤メーカーに、強力なソリューションを提供する。
「オキソン」は、過炭酸ナトリウム(SPC)単体やテトラアセチルエチレンジアミン(TAED)との配合系洗剤よりも、ワイン、ぶどうジュース、コーヒー、紅茶などの頑固な着色汚れも、効果的に除去する。
「『オキソン・モノ過硫酸化合物』は、革新的な化学技術によって、洗浄用途における持続可能性を推進する。高い性能と省エネを両立することで、消費者は40℃で洗濯する場合と比べて、一家庭あたり年間最大27kgのCO2排出量を削減でき、低温洗濯のおかげでマイクロファイバーの流出も抑制できる」と、同社の酸化剤技術アプリケーションマネージャーのケリー・ボード氏は述べている。「『オキソン』は、持続可能な洗浄製品の新たな可能性を切り拓く」とも述べている。
効率的かつ多用途な処方設計も大きな特徴で、「オキソン」は、低用量でも同等またはそれ以上の性能を発揮するため、粉末やタブレットなど、よりコンパクトで効率的な洗剤フォーマットの開発を可能にする。酸化反応後は、10秒以内に硫酸塩とカリウムイオンへ完全に分解され、革新的かつ迅速な製品設計を支援する。
「オキソン」を用いた処方は、色落ちを起こさないため、消費者やブランドにさらなる安心感を提供する。さらに、塩素フリーかつ無臭で、快適な使用体験を実現する。
輸送・規制面でのメリットもあり、「オキソン」は、消防法上、非危険物のため、他の酸化剤と比べて輸送時の安全性が高く、保管も容易となる。
その他、「オキソン」は洗濯用洗剤だけでなく、食器洗浄機用洗剤、家電クリーナー、トイレ・排水・表面クリーナーなど、家庭内外の多様な製品にも適用が可能となる。さらに、強力な酸素系酸化剤として、口腔衛生用の義歯洗浄剤などのオーラルケア製品にも採用されており、洗濯以外の幅広い用途がある。
