クラレ、みかん用段ボール箱に初採用 バイオマス由来のガスバリア材

2025年11月25日

ゴムタイムス社

 クラレは11月21日、同社のバイオマス由来のガスバリア材〈PLANTIC〉が、石丸農園(愛媛県松山市)のみかん用段ボール箱に採用されたことを発表した。〈PLANTIC〉が段ボール箱に採用されるのは初めてとなる。みかんのフレッシュで濃い香りを保持できる点が、みかんの高付加価値化やブランド化につながると期待され、採用につながった。

 〈PLANTIC〉を使用した段ボールの特長として、段ボールライナーの内側中間層に〈PLANTIC〉を採用し高い気密性を実現。青果の呼吸を妨げることなく香りを保持し、外部からの匂い移りも防止。長距離輸送や混載にも好適。主成分がでんぷん質のため紙との相性がよく、使用後の段ボールはそのままリサイクル可能という点が挙げられている。

 石丸農園の石丸社長は、「〈PLANTIC〉を使用した段ボールは高いガスバリア性によって、愛媛県のみかんに新たな付加価値を加えることができると期待している。特に香りの観点ではみかんの濃い香りを保持し、愛媛県のみかんへ新たな特長を加えることができると思っている。今後、全国で愛媛県のみかんブランドの認知を広めて行くに当たって、引き続きクラレとの取り組みを強化して行きたいと考えている」とコメントしている。

〈PLANTIC〉を使用した高気密性段ボール

〈PLANTIC〉を使用した高気密性段ボール

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