積水化学らがVMaCSへ参画 細胞の大量培養の実現目指す

2025年11月18日

ゴムタイムス社

 積水化学工業とその子会社である積水成型工業は11月17日、クオリプスが、中之島未来医療国際拠点(Nakanoshima Qross)を活動拠点として形成する「次世代再生医療モダリティの開発と実用化を可能とする細胞安定供給バリューチェーンコンソーシアム(ビーマックス)」に参画することを発表した。同社グループは、細胞の安定製造や高品質化をサポートする製品・サービスの開発を通じて細胞の大量培養を実現し、再生医療や遺伝子治療の発展に貢献していく。

 クオリプスは、ヒトiPS細胞由来の心筋細胞シートの開発および事業化を中心に、再生医療分野で高度な細胞加工技術と特定細胞加工物等製造(GCTP)施設を有し、革新的な技術を展開するバイオテクノロジー企業である。
 クオリプスが推進するVMaCSは、「来るべく細胞大量製造ニーズに応え、日本の産業力及び国際競争力の強化をもってグローバルシェアの獲得を実現し、治療を受けたい患者さんと提供したい医師へこれまでにない新しい次世代治療技術としての選択肢を提供すること」を目的としている。中之島未来医療国際拠点(Nakanoshima Qross)を活動の場とし、細胞大量培養システムに係る技術、ノウハウ、知見を呼び込み、そのバリューチェーン構築を促進するオープンイノベーションを強力に推進している。

 ヒトや動物の細胞を用いた技術は、再生医療等製品や医薬品だけでなく、化粧品や培養食肉の開発など、多方面かつグローバルに進展し始めている。これら全てに共通することは、大量に細胞を生産する必要があることである。さらに大量製造は多様かつ複雑な工程で構成されることから、製造装置及びシステム、そこで利用されるデバイス、原材料等のアプリケーションの開発において、様々な企業が持つ技術や知見を結集する必要がある。
 こうした技術を確立することにより、再生医療の産業化促進と国際競争力の向上に寄与するとともに、様々なバイオベンチャーに対して、安定供給課題への解決策を提供することが可能になる。

 VMaCSにおいて、同社グループは、細胞の安定製造や高品質化をサポートする製品・サービスを開発していく。再生医療が直面する細胞製造の自動化や大量培養といった課題に対するソリューションを創出し、研究者や他社と協力しながら、幹細胞治療の産業化に貢献していく。

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