ブリヂストンは11月7日、2025年に創設70周年を迎えたブリヂストン吹奏楽団久留米が、企業メセナ協議会による「メセナアワード2025」優秀賞を受賞したと発表した。
「メセナアワード」は、企業による芸術文化の振興と、これを通じた心豊かなより良い社会づくりの観点で、特に優れた活動を顕彰するものとなる。11月26日に、東京都港区のスパイラルホールにて「メセナアワード2025」贈呈式が行われる。
ブリヂストン吹奏楽団久留米は、同社の久留米・鳥栖両工場の従業員で構成する社会人吹奏楽団となる。全日本吹奏楽コンクールでは4年連続(通算39回)金賞を受賞している。創設以来70年間、継続して従業員の業務と音楽活動の両立を支援している点や、卓越した演奏および次世代育成を通じて、工場所在地を中心に全国へ音楽がもたらす感動と喜びを届け、音楽文化の発展に貢献している点が評価された。
ブリヂストン吹奏楽団久留米は、1955年に同社創業者・石橋正二郎によって創設され、1956年の同社創立25周年記念式典と市内パレードでデビューした。パレードでは、約3000人の当時の従業員が、久留米工場から創業者により寄贈された石橋文化センターまでの約4キロメートルを行進し、同楽団がその先導を務めた。創設から70年、「最高の音楽で社会に貢献」を音楽活動の使命とし、音楽を通して地域の方々に喜ばれ、皆を応援できる楽団を目指し活動を続けている。
現在所属する約60名の団員は、三交替制でタイヤを製造する「職人」でありながら、「音楽家」としても活動しており、就業時間の前後に練習を重ね、腕を磨いている。また、同社の工場がある地域を中心に定期演奏会を実施しているほか、近隣施設への訪問演奏や地元の中学生や高校生への音楽指導、こどものためのコンサート開催など、音楽を通して地域貢献活動を行っている。同社は、団員の勤務シフトを統一するなど、団員が日々の業務と演奏活動を両立して取り組めるよう支援している。また団員と共に働く周りの従業員も、団員がコンクールや演奏会に遠征する際は業務をサポートするなど、工場で働く全従業員が一丸となってブリヂストン吹奏楽団久留米の活躍を支えている。
なお、本年11月30日には、クラシックコンサートの聖地ともいわれるサントリーホールで「ブリヂストン吹奏楽団久留米東京公演創設70周年記念チャリティコンサート」を行う。このコンサートは、同社創立100周年(2031年)の節目に向けて、創業者の足跡をたどり、創業の地である福岡県久留米市という同社の原点に込められた想いと同社DNAを未来へとつなぐことで、次の100年に向けて、同社らしい価値創造をさらに広げることを目的に推進する「ブリヂストン創業者・創業の地プロジェクト」の一環として開催するものとなる。
2025年11月11日


