東海カーボンの25年12月期第3四半期連結決算は、売上高が2373億3600万円で前年同期比8・2%減、営業利益は213億100万円で同40・0%増、経常利益は210億6100万円で同30・8%増、四半期純利益は163億5400万円で同192・9%増となった。
カーボンブラック事業の売上高は1109億2500万円で同7・1%減、営業利益は116億7800万円で同28・7%減となった。タイヤメーカーにおいて生産調整等が実施されたことにより販売数量減となり、売上高・営業利益ともに前年同期比で減少した。
ファインカーボン事業の売上高は420億7600万円で同3・7%増、営業利益は67億6600万円で同35・0%減となった。メモリ半導体市場向け主要製品ソリッドSiCフォーカスリングの販売数量が前年同期比で増加したことに加え、米国・黒鉛加工会社のKBRとMWIの全株を取得し連結子会社化(孫会社化)した影響もあり、売上高は前年同期比で増加した。一方で、パワー半導体市場の成長減速、中国市場での競争激化、並びに連結子会社化に伴うのれん等の償却費の増加が影響し、営業利益は前年同期比で減益となった。
25年12月期通期連結業績予想は直近に公表されている業績予想を修正した。売上高3210億円(前回発表3410億円、増減率5・9%減)、営業利益240億円(同233億円、同3・0%増)、経常利益238億円(同230億円、同8・2%増)、当期純利益180億円(同110億円、同63・6%増)を見込んでいる。修正理由は、カーボンブラック事業における主要顧客の生産調整に伴う販売数量減などにより、売上高は当初予想を下回る見通し。営業利益および経常利益は、コスト削減や生産効率改善が寄与し、当初予想を上回る見込みとなった。さらに、政策保有株式の一部売却等による特別利益の計上により、当期純利益を修正した。
