積水化学工業は9月25日、水素バリューチェーン推進協議会、九州大学および、タキロンシーアイシビル、クボタケミックスとともに、新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)が公募した「競争的な水素サプライチェーン構築に向けた技術開発事業/需要地水素サプライチェーンの構築に係る技術開発」に対し、「水素パイプライン用樹脂製導管材料の水素適合性と耐震設計に関する研究開発」を共同提案し、採択されたことを発表した。
水素は多様な分野の脱炭素化に寄与するエネルギーとして期待されており、昨今、サプライチェーン構築に係る技術開発が精力的に進められている。製造プラントや受入基地から需要地を結ぶ水素用パイプラインには、安全性に加え、長期使用に耐えうる化学的・物理的な耐久性、および高い耐震性が求められる。本事業では、九州大学が有する水素/樹脂に関する評価技術と、各企業が持つ樹脂材料およびパイプラインに関する技術を融合させ、国内外での技術基準の構築に資する水素環境下における樹脂材料の基礎特性・長期耐久性・耐震性に関するデータ蓄積・メカニズムの明確化を行い、国内有識者を交え、水素パイプライン設計基準の確立に繋げていく。
同社は、本事業を通じて樹脂製水素パイプラインの基盤技術の確立を目指すとともに、これからの水素社会の実現に向け、水素サプライチェーン構築に貢献していくとしている。
