東レは2月19日、これまでケミカルリサイクルが困難と考えられていたナイロン66について、2種類のモノマー(ヘキサメチレンジアミンとアジピン酸)原料として回収できるケミカルリサイクル(CR)の新技術を創出したと発表した。同社が開発したケミカルリサイクル技術は、亜臨界水を用いた独自の解重合新技術によりナイロン66の解重合が均一かつ数十分程度の短時間処理が可能な上、加水分解以外の反応の抑制により、高効率・高収率な解重合を実現した。
ナイロン66は、日本で約10万トン(年)、世界で約130万トン(年)の市場規模を有し、高耐熱性、高強度である特徴を活かし、主にエアバッグやタイヤコードなどの自動車用繊維、ラジエータータンク、シリンダーヘッドカバー、オイルパンなどの自動車用樹脂成形品などに用いられている。自動車等のプラスチックリサイクル規制の動きが強まっているなかで、日本ではナイロン66が用いられているエアバッグの回収が義務づけられており、ケミカルリサイクル原資として有望と考えられている。
同社は23年9月にホンダと共同で、使用済みの自動車から回収するガラス繊維配合ナイロン6の部品を亜臨界水
2025年02月21日