藤倉コンポジットの25年3月期第3四半期連結決算は、売上高が291億9400万円で前年同期比0・5%減、営業利益は34億2300万円で同6・6%増、経常利益は36億3500万円で同7・5%増、四半期純利益は29億2400万円で同0・5%減となった。
セグメントのうち、産業用資材の売上高は170億8200万円で同2・5%増、営業利益は1億3100万円で同38・7%減。工業用品部門は、自動車関連部品及び住宅設備関連の受注回復が進み増収となったが、米国での受注低迷、国内の製造コスト等の上昇に対し価格転嫁が追いつかず営業損失となった。
制御機器部門は、半導体市場において続いていた流通在庫調整が進み、AI関連を中心としたメモリー半導体への設備投資の回復により、国内・海外向け共に堅調に推移した。また液晶市場も設備投資減速の影響を受けていたが、海外向け設備投資の増加により、回復傾向となった。
医療市場は在庫調整及び製品立上げ遅れが続き、全体では増収減益となった。
引布加工品の売上高が21億3300万円で同44・4%減、営業損失は1億800万円(前年同期は9800万円の利益)となった。引布部門は、電気・電子分野向けの部材や一般ゴム引布の受注が好調に推移したが、製造コスト等の増加により増収減益となった。
加工品部門は、防衛関連製品の受注は増加したが、舶用品の売上は減少し、営業損失となった。
スポーツ用品の売上高が97億1700万円で同13・3%増、営業利益は39億5600万円で同18・9%増となった。ゴルフ用カーボンシャフト部門は、米国および国内男子プロで使用率No・1の「VENTUS」、国内女子プロで使用率No・1を誇る「SPEEDER NX VIOLET」等の主力モデルがグローバルで好調を継続し、増収増益となった。2024年11月に新商品の「24VENTUS BLACK/RED」をグローバルで発売し、シリーズ展開を強化した。
アウトドア用品部門は、市場在庫過多により主力シューズ及び冬物商材の販売が伸び悩み、引き続きの円安の影響による仕入れ価格高騰により減収減益となった。
25年3月期通期連結業績予想は、直近に公表されている業績予想からの修正はなく、売上高は400円で前期比5・9%増、営業利益は46億円で同26・9%増、経常利益は47億円で同20・6%増、当期純利益は38億円で同16・9%増を見込んでいる。
2025年02月12日