ダウが６つの賞を受賞　イノベーションアワードで

　ダウは１月31日、ビジネス・インテリジェンス・グループ（ＢＩＧ）から９年連続でイノベーション・アワードを受賞したと発表した。２０２５年のＢＩＧイノベーション・アワードでは、同社の技術がトランスフォーマティブ・プロダクト部門で６つの賞を受賞し、これは一企業として最多であり、同社が２０２４年に受賞したＢＩＧイノベーション・アワードの記録数と並ぶ。
　同社の２０２５年ＢＩＧイノベーション・アワード受賞製品（すべてトランスフォーマティブ・プロダクト部門）は以下の通り。
　ＡＣＵＳＯＬ　Ｐｒｉｍｅ　２　Ｐｏｌｙｍｅｒは、自動食器洗い機用の生分解性分散剤であり、高いバイオベース炭素含有量により優れた光沢性能を提供しながら、よりサステナブルな洗浄に貢献する。
　ＡＸＥＬＥＲＯＮ　ＦＯ　６３２１　ＢＫ　Ｔｅｌｅｃｏｍ　Ｃａｂｌｅ　Ｃｏｍｐｏｕｎｄは、ミニおよびマイクロ光ファイバー用途に設計された黒色のＵＶ安定化ＨＤＰＥケーブルジャケット材料であり、電力および通信のすべての用途に活用可能。より多くのファイバーを小型のケーブルに収めることができ、識別と追跡が容易で、効率的な設置を可能に。その高性能な物性により、耐久性、耐候性があり、迅速なケーブル生産をサポートする。
　ＤＡＬＰＡＤ　Ａ　Ｐｌｕｓ　Ｃｏａｌｅｓｃｉｎｇ　Ａｇｅｎｔは、水性コーティングおよびエマルションポリマーに使用される低ＳＶＯＣ低臭気添加剤で、乾燥プロセス中に均一で強力なコーティングを形成するのに役立つ。ＳＶＯＣを60％以上削減し、室内空気質を大幅に改善し、適用中の作業者への曝露を減らすことで、よりサステナブルなコーティングソリューションを実現し、コーティングの性能も確保。エマルションの最低成膜温度を低減する効率が高く、低温作業に適応し、低温がデコレーションの時間に与える影響を軽減。同製品が使われた塗料は、凍結融解や熱保存後も粘度が安定しており、低温での耐ひび割れ性や耐擦過性にも優れる。
　ＤＯＷＦＲＯＳＴ　ＬＣ　Ｈｅａｔ　Ｔｒａｎｓｆｅｒ　Ｆｌｕｉｄは、データセンター内のラックコンポーネントのダイレクトチップ冷却に使用。冷却はデータセンターのエネルギー需要の最大40％を占めており、ダイレクトチップ冷却は従来の空冷に比べてより効果的な選択肢となる革新的なソリューションとなる。優れた熱除去、腐食防止およびさまざまな材料との互換性があり、エネルギー消費を大幅に削減。ＩＴ機器の寿命を延ばし、毒性が低く、生分解性があり、厳しい長期信頼性試験済。
　ＤＯＷＳＩＬ　ＴＣー３０８０　Ｃｕｒａｂｌｅ　Ｔｈｅｒｍａｌ　Ｇｅｌは、高性能コンピューティング（ＨＰＣ）の製造およびアプリケーションにおいて、先進的な冷却技術のための優れた熱管理を提供。ディスペンサブルまたはプリンタブルなゲルとして、低粘度であり、高温での硬化が可能で、硬化を加速させることができる。従来のソリューションが熱障害やモジュールのシャットダウンを引き起こす一方で、ＴＣー３０８０はより低く安定した温度を維持。その優れた熱ギャップ充填能力により、冷却のための総電力消費を削減し、次世代の高性能コンピューティング技術の開発を促進。
　ＴＲＩＴＯＮ　ＦＣＸ　Ｓｕｒｆａｃｔａｎｔｓは、フルオロ含有材料に代わる生分解性の界面活性剤であり、塗料の配合において性能とサステナビリティの向上を提供。同社の特許取得済みの多機能技術であり、フルオロ含有材料と比較して優れたブロック抵抗性と使いやすさを示し、エンドユーザーにとってより安全で、塗料の配合者にとってコスト効果が良い。