出光とソーラーフロンティア 自己託送で再エネ電力供給

2023年07月27日

ゴムタイムス社

 出光興産は7月26日、同社の100%子会社であるソーラーフロンティアと、東武グループのカーボンニュートラル実現を支援するため、東武商事と連携を開始したことを発表した。
 同社およびソーラーフロンティアが共同で開発した自己託送代行サービスを東武商事に提供し、東武商事が所有する太陽光発電設備(埼玉県春日部市)で発電した電気を、2023年8月1日から東武動物公園(埼玉県南埼玉郡)へ送電する。
 自己託送は、遠隔地に設置した発電設備で発電した電気を一般送配電事業者が運用する送配電ネットワークを介して送電することで、需要地の敷地内に太陽光発電設備を設置するスペースが限られている企業やより多くの電気を必要とする施設を保有する企業においても、再生可能エネルギーを利用でき、再エネ比率の向上と電気料金の削減を実現する。
 ソーラーフロンティアは自己託送代行サービスを東武商事に提供し、東武商事は所有する太陽光発電設備から約4km離れた東武動物公園へ再生可能エネルギーを送電する。この取り組みにより、自己託送の送電先である東武動物公園においては、電力使用量のうち約19%を再生可能エネルギーに転換でき、約319t(年間)のCO2排出量を削減することが期待できる。
 自己託送による電力供給で不足する電力は従来どおり、東武商事の取次により、小売電気事業を展開する同社が「東武のでんき」として供給する。
 同社およびソーラーフロンティアが共同で開発した自己託送代行サービスは、自己託送制度を利用する企業に代わり、ソーラーフロンティアが、一般送配電事業者との契約締結や運用サポート、電力広域的運営推進機関への各種計画の提出代行など、自己託送に係る業務を包括的に代行するもので、2023年3月から本格的に提供を開始している。
 同社およびソーラーフロンティアは今後も、さまざまな企業が持つ脱炭素化への課題に対し、自己託送代行サービスを始めとする具体的なソリューションを提供することで、持続可能な社会の実現に貢献していく。

東武商事が所有する太陽光発電設備

東武商事が所有する太陽光発電設備

需要施設である東武動物公園

需要施設である東武動物公園

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