住友ゴムの地域交流イベント 泉大津市の小学生対象に開催

2022年11月17日

ゴムタイムス社

 住友ゴム工業は11月10日、同社泉大津工場で泉大津市立戎小学校の5年生75名を対象にした地域交流イベント「防災啓蒙イベント&NAKAJIMA RACINGトークショー」を開催した。同社泉大津工場は過去にも近隣住民に向けた地域交流イベントを開催してきたが、小学生を対象としたイベントは今回が初となる。
 同イベントは二部構成で開催され、前半は同社が臨時避難所協定を締結している泉大津市との共催での防災啓蒙イベントを実施したのに続いて、後半は同社がサポートするレーシングチーム「NAKAJIMA RACING」メンバーによるトークショー及び会場に展示されたSUPER GT車両を紹介した。
 防災啓蒙イベントでは初めに、中村明弘泉大津工場長が「地震はいつ発生するかわからない。今日の体験を楽しみつつも、有事の時には行動ができるように自分を訓練してほしい」と挨拶した。
 続いて、政狩拓哉泉大津市危機管理監が臨時避難所協定を締結した経緯について説明した。コロナ流行に伴い避難所においてもソーシャルディスタンスの確保が求められるようになった。このことから避難所生活で避難者が必要とする面積が2・5倍に増えて避難所の収容定員が減少し、従来の指定避難所だけでは避難者を収容しきれなくなる問題を同市は抱えていた。そこで同市と住友ゴムは2020年、指定避難所だけで避難者を収容できない際に同社の泉大津工場を臨時避難所として利用する協定を締結した。
 泉大津工場は体育館、1階ロビー、会議室、車中泊避難が可能な駐車場を合わせると約500名の避難者を収容することが可能。政狩氏は「今後の災害対策では小学生の柔軟な発想から生まれたアイデアが必要になると思う。今回の体験イベントをきっかけに災害対策について学んでほしい」と小学生たちに呼びかけ、防災啓蒙イベントが始まった。
 小学生たちは同市職員らの指導のもと、災害用簡易トイレの組み立てやテント設営を体験した。また、会場には実際の救助現場で使用される救助工作車を展示し、消防署員が救助活動について説明した。
 トークショーでは、Nakajima Racingから中嶋悟監督、伊沢拓也選手、大津弘樹選手が出席し、レーシングドライバーを志した理由、モータースポーツの醍醐味などを小学生に語った。トークショーでは来場者に向けたプレゼント抽選会を併せて開催し、当選者はNakajima Racingメンバーのサイン入りノベルティなどのオリジナルグッズを受け取った。
 SUPER GT車両の紹介では、実際にレースで使用される「Modulo Nakajima Racing Honda NSXーGT」を前に、伊沢選手と大津選手が一般車両とは異なる同車両のハンドルや運転席の構造などを解説した。車両紹介では実際にエンジンをかける場面もあり、最高時速300kmにも達するエンジンの轟音に小学生たちは驚きながらも興味深く観察していた。

中村明弘泉大津工場長

中村明弘泉大津工場長

 

救助工作車を説明する消防士

救助工作車を説明する消防士

住友ゴム社員とNakajima Racingメンバー

住友ゴム社員とNakajima Racingメンバー

全文:約1240文字

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