ダイキン、ダイセルと協創加速 2020年は2商品を開発

2021年03月15日

ゴムタイムス社

 ダイキン工業は3月10日、同社とダイセルが、両社の長年にわたる信頼関係に基づく、それぞれの専門分野での強みを生かした協創活動を加速させると発表した。

 同社とダイセルは、約20年前に、生産現場におけるプロセス・イノベーションを図る「ダイセル式生産革新手法」を同社の化学プラントに導入して以来、技術交流を続けてきた。2016年からは、それまで行ってきた生産革新の協業に留まらず、ダイセルが持つ先進の「材料技術」と、同社が持つ「空調要素技術」の双方の強みを活かすことで、顧客にとって価値のある商品を創出することを目的とする協創に取り組んできた。こうした活動の成果として、2020年度は世界的な空気質ニーズの高まりを受け、換気機器向けの「透湿膜全熱交換エレメント」および大型空調機向けの「低圧力損失エアフィルタろ材」を両社で開発した。

 共同開発した技術のうち、全熱交換器ユニット向け「透湿膜全熱交換エレメント」は、共同開発した「透湿膜シート」を換気装置「全熱交換器ユニット」の主要部品である全熱交換エレメントに採用している。このシートは従来の紙製シートの約3分の1の薄さで、空気中の熱を効率良く移動させる。またこの透湿膜は水蒸気を選択的に透過させる一方で、菌やウイルス、二酸化炭素といった室内の空気を汚染する物質の遮断性を向上している。さらに洗浄や消毒も可能なので、清潔性を維持することもできる。この「透湿膜シート」とダイキン独自の技術である「対向流型フレーム構造」を組み合わせることで、全熱交換エレメント内部の空気漏れを大幅に低減した。

 大型空調向け「低圧力損失エアフィルタろ材」では、ダイセルの繊維技術を活用したナノファイバ複合素材によるエアフィルタろ材を共同開発した。繊維径が異なる複数の繊維を複合しており、従来のろ材よりも集塵効率が向上している。また低い圧力損失で空調機を運転できることから、ファンの消費電力を低減し、省エネ性の高い運転が可能となる。加えて目詰まりがしにくい構造となっており、従来のフィルタよりも交換周期を長くすることができる。

 

透湿膜全熱交換エレメント

透湿膜全熱交換エレメント

ナノファイバ複合ろ材

ナノファイバ複合ろ材

 

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