全社で減収減益に タイヤ4社の1~9月期

2020年12月03日

ゴムタイムス社

 タイヤ4社の20年12月期第3四半期連結決算が出そろった。
 新型コロナウイルス感染拡大の影響を大きく受けた第2四半期から経済活動が徐々に再開されてきたものの、引き続き自動車販売減の影響などが大きく全社で減収減益となった。
 ◆ブリヂストン
 売上収益が2兆1489億4100万円で前年同期比18・1%減、調整後営業利益は1184億4900万円で同53・9%減、営業利益は434億4700万円で同84・4%減、四半期損失は241億1800万円となった。
 整後営業利益の増減要因は、原材料が350億円、売値が80億円、営業費が780億円が増益要因となったものの、数量が1450億円、償却費が20億円、為替が100億円、加工費の悪化や南米の為替影響などのその他が1028億円の減益要因となり、合計1388億円の減益となった。
 地域別では、日本は、売上収益が5268億円で同21%減、調整後営業利益は263億円で同65%減。米州は、売上収益が1兆367億円で同17%減、調整後営業利益は875億円で同38%減。欧州・ロシア・中近東・アフリカは、売上収益が4055億円で同16%減、営業利益はマイナス99億円。中国・アジア大洋州は、売上収益が2868億円で同19%減、調整後営業利益は165億円で同45%減だった。
 ◆住友ゴム工業
 売上収益は5402億円で前年同期比16%減、事業利益は79億円で同67%減、営業利益は65億円で同72%減、四半期損失は68億円(前年同期は80億円の利益)となった。
 事業利益の増減要因は、タイヤ事業では、原材料が184億円、経費が60億円、数量・構成他が39億円、価格が9億円、固定費が9億円、直接原価が7億円の増益要因となったが、為替が37億円の減益要因となり、計プラス271億円。これにスポーツ事業のプラス22億円、産業品他の4億円を加え、コロナ影響のマイナス460億円を差し引くと全体で163億円の減益となった。
 地域別では、日本は売上収益が2222億円で同513億円減、事業利益は106億円の損失(前年同期は39億円の損失)、アジアは売上収益が954億円で同243億円減、事業利益は151億円で同34億円減、その他は売上収益が2227億円で同279億円減、事業利益は34億円で同58億円減となった。
 ◆横浜ゴム
 売上収益が3903億6600万円で前年同期比16・2%減、事業利益は93億4800万円で同63・8%減、営業利益は85億1800万円で同74・5%減、四半期利益は43億円で同84・7%減となった。
 事業利益の増減要因は、タイヤ事業では、原料価格が84億円、固定費が48億円の増益要因となったが、販売量が133億円、製造原価が87億円、価格/MIXが8億円、為替差が6億円、特殊要因が12億円の減益要因となり、計113億円の減益。これに、ATGのマイナス13億円、MB・その他のマイナス39億円を合わせて、全体で165億円の減益となった。
 ◆TOYO TIRE
 売上高は2468億2300 万円で同11・1%減、営業利益は220億4600万円で同16・7%減、経常利益は172億7100万円で同26・8%減、四半期純利益は99億9100万円で同29・8%減となった。
 営業利益の増減要因は、タイヤ事業では、原材料が61億円、消却変更が33億円、販管費が17億円の増益要因となったが、販売要因が91億円、製造コストが50億円、為替が10億円の減益要因となり、計マイナス41億円。これにその他の減益要因の3億円を加えて、全体で44億円の減益となった。
 所在地別では、日本の売上高が661億円で同17・1%減、営業利益が101億円で同44・6%減、北米の売上高が1378億円で同5・8%減、営業利益が93億円で同53・7%増となった。その他の売上高が428億円で同16・8%減、営業利益が22億円で同24・8%減となっている。

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