ポリエチレン(PE)

2020年06月29日

ゴムタイムス社

【ポリエチレンの種類・成形方法・製造の概要】
エチレンを重合して得られる結晶性樹脂である。ポリエチレンは、1933年にイギリスのICI社の研究室で高圧実験の際に偶然発見された高圧法により、低密度ポリエチレン(PE-LD)の製造が始まった。1950年代にチーグラー触媒の発見により、開発された高密度ポリエチレン(PE-HD)、近年開発され、成長中の直鎖状低密度ポリエチレン(PE-LLD)に分類される。また、最近ではメタロセン(シングルサイト)触媒などを使用したポリエチレンも優れた性質を示し、注目されている。

【ポリエチレンの特徴(性質・メリット・デメリット)】
①密度、分子量、分子量分布、分子構造により性質が変化する。
②結晶化度は密度に比例する。PE-HDは半透明で剛性、強度が大きい。PE-LDは透明で、フィルムなどに加工しやすい。
③剛性・強度は密度(結晶化度)に依存して高くなる。
④Tgは約-120℃と極めて低いため耐衝撃性と耐寒性に優れている。
⑤表面張力は極めて低く、接着・印刷がしにくい。このため接着・印刷を行うには、コロナ処理、火炎処理などで表面改質を行う必要がある。
⑥耐水性・耐薬品性が優れている。ただし、密度が高いほど界面活性剤によりストレスクラックを起こしやすい。
⑦電気的性質が優れている。特に誘電正接が小さく、電気絶縁性に優れている。
⑧吸水率が非常に少ない。
⑨O2、N2、CO2のガスは透過しやすいが、水蒸気は透過しにくい。
⑩成形収縮率が大きく、耐熱性もさほど高くないので構造用成形品には適さない。

【ポリエチレンの用途と応用分野】
▼押出成形用途
▽各種フィルム(食料品、医薬品、雑貨、機械工具等の産業資材包装用、農業用フィルム、重袋、ラミ原反、収縮フィルム、ラップフィルム、多層フィルムのシーラントなど)、パイプ(上水道用、ガス用、薬剤散布管、灌漑用水管など)、モノフィラメント(ロープ、工業用ろ布、漁網、シャワーカ一テン、くずかご、庭園の仕切り、防虫網など)、スプリットヤーン(荷作り用ひも、カーぺット、クロス袋など)、テレビのフィーダ線、加工紙、電話線などの被覆用など
▼射出成形分野
▽各種包装容器およびそのキャップ、食器、台所用品などの日用品・雑貨、玩具、ベビーバス、たらい、ごみ入れ、各種コンテナーなどの大型成形品、びん詰め飲料の運搬容器等広範囲の用途
▼吹込成形分野
▽食料品や化粧品、洗剤、シャンプー用小型ボトル、化学薬品容器、小型ドラム缶、石油缶、自動車燃料タンク、金属缶、紙容器の内装缶など

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