昭和電工 地球環境大賞受賞 ケミカルリサイクル評価

2020年03月04日

ゴムタイムス社

 昭和電工は2月28日、フジサンケイグループ主催の「第29回地球環境大賞」の「日本経済団体連合会会長賞」を受賞したと発表した。同社グループが取り組む、使用済プラスチックのケミカルリサイクルによる低炭素な化学品原料化・資源循環事業が環境負荷低減に資すると評価された。表彰式は4月8日、秋篠宮同妃両殿下ご臨席のもと、東京・元赤坂の明治記念館で行われる予定。

 同社は2003年より、リサイクル手法の一つである「ケミカルリサイクル」による使用済プラスチックのリサイクル事業を展開中。川崎事業所では、回収された使用済プラスチックを熱分解によりガス化し、水素や一酸化炭素を取り出し、化学品の原料として利用している。一酸化炭素は炭酸製品に、水素はアンモニアの原料として利用するほか燃料電池車やホテルに設置された燃料電池での発電用として供給するなど、低炭素社会実現に向けた取り組みにも貢献している。 このような使用済プラスチックを焼却処理しないことによるCO2排出削減だけでなく、陸上での資源循環を推進し、海洋流出するプラスチックの削減に寄与する取り組みであることが高く評価され、今回の受賞となった。

 同社グループは、ケミカルリサイクルをはじめ、鉄のリサイクルに必ず使われる黒鉛電極の世界各地への供給や、日本で最初にアルミ缶リサイクル活動に取り組み、回収済アルミ缶を新たなアルミ缶として製造する(can―to―can)など、環境に配慮した事業活動を積極的に推進している。

使用済プラスチックのケミカルリサイクル事業

使用済プラスチックのケミカルリサイクル事業

 

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