住友理工 山形に自動車用防振ゴム工場

2015年07月07日

ゴムタイムス社

 為替リスク回避で事業基盤再構築

 住友理工㈱(本社:愛知県小牧市、松井徹代表取締役社長兼COO)は、自動車用防振ゴム製造・販売の新会社、「住理工山形株式会社」(略称:SRK―YG)を設立し、山形県米沢市で2016年より稼働を開始すると、7月7日発表した。投資額は約20億円、2016年6月から生産を開始する。2018年度に売上高約30億円を見込んでいる。東北地方に展開する国内自動車メーカーだけでなく、北関東エリアを含むより広域のメーカーに供給する。

 同社グループはこれまで、海外拠点の拡充や欧州・南米企業の買収などにより、世界5極での製品開発・供給体制を確立。基幹事業である自動車用防振ゴム事業は、国内においては主に日系自動車メーカー向け製品として、小牧製作所を中心とする拠点で生産、さらに中国やタイなど海外生産拠点で製造した製品も一部、国内向けに輸入・供給してきた。

 しかし、円安が進む中、為替変動の影響を受けない事業基盤を再構築し、「地産地消」で競争力のある製品を安定的に供給するため、全国の工業団地を候補対象に調査を進め、山形県米沢市内に立地する工業団地への進出を決定した。

 既存工場の土地・建物を買い取り、新たな生産拠点とする計画。同社グループの生産拠点として、初めての東北地方への展開であり、新会社設立により、東北地方に展開する国内自動車メーカーだけでなく、北関東エリアを含むより広域のメーカーに迅速で効率的な製品供給が可能となる。また、新拠点設立を機に国内の防振ゴム事業を再編するとともに、グローバルで通用する高付加価値の製品の発信に努めていくとしている。

 国内工場の再編については、産業用ホースでは国内新工場として京都府綾部市に産業用ホース製造子会社「株式会社TRI京都」を設立し、本年から本格生産を開始しており、為替変動の影響を受けない事業基盤を再構築している。

 「為替リスクや海外市場での人件費高騰から、国内で生産した方が採算が取れる。今後は建設に入っ

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