台湾石化4大企業が福建省に石油化学拠点を建設へ

2011年08月25日

ゴムタイムス社

 台湾の石油化学グループ4社は17日、中国の同業最大手の中国石油化工(中石化)と共に中国・福建省古雷半島に石油化学製品の一貫生産拠点を構築すると発表した。投資額は45億米ドル(約3,440億円)で、石化産業による対中投資としては最大規模。ただ台湾政府は川上のナフサ分解プラントの中国投資を認めておらず、実現の可否が注目されている。

  4社は台湾聚合化学品(USIファーイースト)、李長栄化学工業(栄化)、中国石油化学工業開発(中石化)、和桐化学。この計画を主導する台湾区石油化学工業同業公会(石化公会)の陳武雄理事長(和桐の創業者)がこのほど、4社の代表団を率いて北京市を訪問し、中国の中石化、福建省政府との間で一貫生産拠点の建設に向けた枠組み協議に調印した。

  台湾側の投資は、4社が立ち上げる合弁会社が主導する。同社には台湾の別の石化企業2社も出資する見込み。中国側は中石化と福建省政府の合弁会社である福建煉油化工が参画し、折半出資で進める。

  陳理事長によると、中国の第12次5カ年計画の商機を狙うため、年末にも始動し、3年内に稼働にこぎ着けたい考え。年産能力1,600万トンの製油所とエチレン120 万トンのナフサ分解プラントを建設する。さらに長春大連や国喬石油化学(グランド・パシフィック)などが川中~川下の26工場を計画しており、サプライチェーン全体の投資額は150億米ドルに上るとみられている。

 

 

 

 

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