BASF PolyTHFの製造能力を増強

2012年08月27日

ゴムタイムス社

 BASFは8月27日、化学中間体のPolyTHF(化学物質名:ポリテトラメチレンエーテルグリコール)の製造能力を、世界全体で年産185000トンから250000トンまで増強したと発表した。同社は、製造プロセスの継続的な改良と拡張により今回の増強が可能となったとしている。

 同社は製造プラントの改良により効率化を図るとともに、PolyTHFの製造に必要な原材料の供給を確保してきた。PolyTHFの製造に関する投資額は、累計で6000万ユーロ以上に上る。

 同社は、1983年にルートヴィッヒスハーフェンのフェアブント(統合生産拠点)に建設したプラントで初めてPolyTHFの製造を開始し、現在では世界で唯一のグローバル・サプライヤーとして、米国のルイジアナ州ガイスマー、ドイツのルートヴィッヒスハーフェン、韓国の蔚山(ウルサン)、中国の漕涇(カオジン)の生産拠点を通じて、世界各国における顧客のビジネスの成長に貢献している。

 同社中間体事業本部プレジデントのサンジブ・ガンジーは「PolyTHFの製造能力を強化することにより、BASFは、着実に高まるお客様の需要に、しっかりと対応していきます。今後も、信頼できるパートナーとして世界各国のお客様を支援したいと思います。特に、アジア太平洋地域は世界的に見ても PolyTHFの需要が高く、お客様においても中間体の事業においても、他の地域と比べより高い成長率を誇っています」と述べている。

 PolyTHFは、インナー、アウター、スポーツウェア、水着などさまざまな布地に用いられるポリウレタン弾性繊維の製造やホースやフィルム、ケーブル被覆などに使用される熱可塑性ポリウレタン(TPU)エラストマー向けとして使われている。また、スケートボードやインライン・スケートのホイールに用いられる熱可塑性のポリエーテルエステル、ポリエーテルアミドや注型エラストマーなどにも使用されている。

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