プラスチックリサイクル技術を手掛けるMSCは9月30日、家庭用プラごみのリサイクル工程で発生し、これまで焼却処分されていたごみ(残渣:ざんさ)を主原料とするアスファルト改質添加剤「ReーPAB(リーパブ)」の製造販売を開始したことを発表した。これに伴い、道路舗装会社である佐藤渡辺が、建設業界で初めてReーPABを採用し、環境配慮型モデルの新アスファルト混合物「エコ・ループファルト」を発売する。ReーPABは2026年12月1日より出荷を開始し、供給は日東商事が窓口となる。
現在、家庭から分別収集されたプラスチックごみは、約半分がリサイクルしきれずに焼却・熱利用されている。同社は、この「燃やすしかなかったごみ」を段階的に使い切る2つの技術を確立した。
一つ目は、高品質再生原料「MCーRe」による薄型フィルムの製品化で、においがなく、破れにくい薄いフィルム製品への再生に成功。添加剤を使用しない再生原料100%でありながら十分な強度を保つプラスチックバッグを実用化。未使用原料で再生原料高配合フィルムを挟む三層フィルムの開発など、現在、社会実装に向け、準備を進めている。
二つ目は、アスファルト改質添加剤「ReーPAB」への転換で、フィルム等に再生できず、どうしてもリサイクル工程で余ってしまうごみ(残渣)を、独自の洗浄・微粉化技術で高品質な改質添加剤へ転換する。
この2つを連携させることで、焼却が前提とされていたごみを、ほぼゼロに近づける仕組みを実現した。
佐藤渡辺が開発した「エコ・ループファルト」は、アスファルト混合物1トンに対してReーPABを1%(10kg)添加した新製品である。
本来焼却されるはずだったプラごみをアスファルト混合物内に留めることで、焼却回避分をオフセット(相殺)し、アスファルト混合物製造時のCO2排出量を実質的に約50%(約54kgから約27・5kgへ)削減する。
特殊な処理を施したReーPABが、アスファルト混合物の耐久性を向上させる補強材として機能する。大型トラックなどが頻繁に行き交う重交通道路に用いられる「ポリマー改質アスファルトⅡ型混合物」と同等の耐久性(動的安定度7800回/mm)を確認している。
既存のアスファルト混合物製造設備や道路の施工機械をそのまま使用できるため、特別な投資なしで速やかな普及が期待できる。




