ダイキンの空調制御に活用 住友理工の「モニライフ」

2022年01月26日

ゴムタイムス社

 住友理工は1月25日、同社のバイタルセンサー「モニライフ」がダイキン工業と電気通信大学が共同で行うプロジェクトの仮眠空間実証実験に採用されたと発表した。実証実験は、コワーキングスペース「point 0 marunouchi」で同日よりスタートした。

 モニライフは、同社独自開発の柔軟なゴムでできた「SRセンサ」技術を応用した圧電式のセンサーで、微弱な振動も測定できるという特長を持ち、心拍や呼吸などのバイタルデータを取得することができる。

 実証実験の場となる「point 0 marunouchi」は、「未来のオフィス空間」を実現していくためのコワーキングスペースで、ダイキン工業をはじめとする複数企業が共創プロジェクトに参画している。ダイキン工業はここでオフィス空間における空調に関する実証実験を実施しており、仮眠空間に着目し、電気通信大学と共同研究を進めてきた。今回、その一環として、仮眠室での実証実験にモニライフの採用が決まった。被験者から得られたデータから、同社クラウドサービス「モニライフ・プラットフォーム」上での入眠判定を行い、これを基に仮眠空間の空調を制御することで、「速やかな入眠」「適度な深さで安定した睡眠」「眠気の残りにくい起床」を実現できる温熱制御を目指す。

 コロナ禍を機に、テレワークやWEB会議の活用など柔軟で多様な働き方が広まっている。その一方で、コミュニケーション不足によるストレスの増加や、勤務とプライベートの時間・空間の境界があいまいになることによる過重労働の発生など、従業員の健康面で新たな問題が生じている。これらの課題に対し、企業が従業員の健康管理に積極的に取り組むことが組織活力や生産性の向上に寄与し、企業価値向上に繋がるという「健康経営」「健康投資」の視点がますます注目されている。

 モニライフは、薄くて柔らかい素材であるため眠りを妨げず、就寝者の正確な入眠判定ができるという特長を持つ。同社グループは、モニライフによる睡眠データの活用支援を通じて、現代社会で働く人々に寄り添いながら、企業の「健康経営」「健康投資」に貢献していくとしている。

 

採用されたモニライフ

採用されたモニライフ

 

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