年頭あいさつ 東ソー 山本寿宣社長

2022年01月10日

ゴムタイムス社

 明けましておめでとうございます。本年が皆さんや皆さんのご家族にとって実りの多い年になる
よう祈念しています。

 昨年は、一昨年に続き新型コロナウイルス蔓延の影響を受けており、現在も新たな変異株の感染拡大の影響が懸念されます。さらには地政学リスクや米中摩擦など、経済に影響を及ぼす問題も依
然として続いており、今後の変化には注視が必要です。当社も国内外の出張自粛や在宅勤務が続き、ストレスが蓄積しているかと思います。一方でWEB会議は定着し、DXがより求められるようになりました。それらの変化を受け、メリットを見出しながらより良い職場環境を作ることが大事です。

 過去を振り返れば、さまざまな困難に見舞われましたが、諸先輩をはじめとした皆さんの尽力により、それらを克服して今の東ソーがあります。当社の企業理念や東ソースピリットはバブル期に策定されたものですが、これらは今後も実践すべきだと考えています。ここ数年間、当社は経済環境に恵まれ、財務基盤も強化されました。内部留保も厚くなった今、企業価値の向上や環境対策など当社がすべきことに前向きに挑戦し、さらなる飛躍をしていく道を創造していくことが肝要です。企業の継続性(サステナビリティ)の確保には、企業価値をいかに高められるかが重要で、そのためには全ての利害関係者(ステークホルダー)から必要性を感じてもらえる企業を目指すべきです。

 今年度は中期経営計画(中計)の最終年度ですが、皆さんの尽力もあり、当初の計画はほぼ達成できる見込みです。2022 年度からは次期中計がスタートしますが、大きな課題となるのは成長と環境のバランスです。まずは政府が発表した2030年までの2013年度比GHG46%削減をベースに、当社が目標とすべき削減量を策定します。現在、2050 年までの当社のロードマップを策定中であり、その具体策とスケジュールは次期中計で発表します。当社が今後も信頼される収益力のある化学会社であり続けるために乗り越える壁は高いですが、ブレイクスルーできるものと期待しています。

 当社はこれからも無事故・無災害の会社として、安全操業と安定収益を継続していくことは必須で、環境問題と両立することが望まれます。過去からの学びを生かしながら、引き続き安全対策と現場力強化に向けたプロアクティブな行動をお願いします。

 事業部においては、担当製品が今後も陳腐化しないよう、事業価値を高める施策が求められます。研究部門では、市場で求められる高機能な製品のタイムリーな開発による製品ポートフォリオの拡充が大事です。産学官やオープンイノベーション、IOT や MI を駆使した効率的な開発で研究成果を上げてほしいと思います。

 2022年の課題については、昨年同様に、①2021年度業績予想の達成②安全文化の醸成③成長による事業価値の向上④コンプライアンスの遵守⑤現場力の強化⑥持続可能な開発目標(SDGs)への対応、の6 項目です。何事にも慢心せず、与えられた使命を着実にこなし、より信頼してもらえる会社を目指していきましょう。

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