【合成ゴム特集】宇部興産 マレーシア能増は来年意思決定

2016年10月17日

ゴムタイムス社

 宇部興産の合成ゴム事業は、コバルト触媒で重合するハイシスBRの製造・販売が中心。標準グレードの「UBEPOL BR150」の他、省燃費性などの物性に優れた「同BR150L」や、省燃費性に加え軽量化・薄肉化が特長の「同VCR」など、高機能グレードをラインナップする。

 BRの主な需要先は自動車用タイヤで、パッセンジャー用ではサイドウォールやビードに使われ、TB用ではそれらに加えてトレッドにも使用されている。

 17年3月期上半期(4~9月)のBR販売動向を振り返ると、国内の生産・販売は堅調に推移し、前年同期実績をやや上回った。国内千葉工場(年産12万6000t)は、ほぼフル稼働で対応している。

 また、収益面では、為替円高が進んで厳しい状況が続いており、コスト削減などの収益改善策を、目標に従って粛々と進めていく。

 一方、海外ではタイ工場(同7万2000t)、中国工場(同7万2000t)に加え、マレーシア工場(同5万t)が昨年より稼働。すでに顧客による承認がほぼ下りた状況で、これから販売数量を伸ばしていく段階に差しかかっている。マレーシアで生産するBRは、アジアを中心に出荷する予定で、顧客の要望によっては欧州・北米に供給することも視野に入れている。

 なお、中国市場に関しては、

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