タイヤ4社の15年12月期決算詳報(2) 非タイヤ事業は各社とも増収

2016年03月23日

ゴムタイムス社

◆ブリヂストン

 ブリヂストンの非タイヤ事業である多角化部門は、免震ゴム、ベルト、ホースなどの化工品事業の他、スポーツ用品、自転車の製造・販売事業などが含まれている。

 多角化部門の15年度売上高は、為替円安の影響により6350億円(前期比8%増)となり、営業利益はBSAM多角化(ブリヂストン・アメリカスが統括する屋根材事業など)における利益増加の影響により、445億円(同6%増)で増収増益となった。売上高に占める多角化部門の比率は16・8%(同0・4ポイント増)となった。また、設備投資額は236億円(同16%減)となった。

 16年度の多角化部門の業績予想については、売上高6500億円(同2%増)、営業利益は510億円(同15%増)と、増収増益を見込み、設備投資額は270億円で(同14%増)を計画している。

◆住友ゴム工業

 住友ゴム工業の非タイヤ事業はスポーツ事業および、高機能ゴム事業、生活用品事業、インフラ事業を含む産業品他事業で構成されている。

 15年度の非タイヤ事業全体の売上高は1165億円(同10%増)、営業利益は39億円(同50%減)で増収減益となった。うち産業品他事業の売上高は389億円(同8%増)、営業利益は19億円(同58%減)となった。住宅用制震ダンパー「ミライエ」は15年9月に累計販売棟数が1万棟を超え、順調に販売を拡大。医療用ゴム部品については買収したスイス子会社の生産拠点と欧州での新たな販路を活用した。プリンター・コピー機用精密ゴム部品も海外市場を中心に順調に販売を伸ばし、為替円安も増収に寄与した。一方、新規事業の一部をタイヤ事業へ組み替えた影響などにより、営業利益は前期を下回った。売上高に占める非タイヤ事業事業の比率は13・7%(同1・0ポイント増)となった。

 16年度の非タイヤ事業全体の業績予想については、売上高1200億円(同3%増)、営業利益は45億円(同14%増)を見込んでいる。

◆横浜ゴム

 横浜ゴムの非タイヤ事業であるMB事業は、ホース配管事業、工業資材事業などの工業品事業と、航空部品事業・スポーツ事業等のその他事業が含まれている。

 15年度のMB事業全体の売上高は1217億(同1%増)、営業利益は105億円(同3%増)で増収増益となった。

 ホース配管事業は、世界的な資源開発の鈍化や中国の景気減速を受け、売上高は460億円(同6%減)。工業資材事業は、海外向けマリンホースに加え、国内向けゴム支承など土木関連製品が好調に推移し、売上高284億円(同6%増)。ハマタイト事業は、国内向け建築用

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