信越ポリマーの4~9月期 電子デバイス好調で増収増益

2015年10月27日

ゴムタイムス社

 信越ポリマーの2016年3月期第2四半期連結決算は、売上高が372億3300万円で前年同期比6・8%増、営業利益は19億400万円で同54・4%増、経常利益は21億8100万円で同52・3%増、親会社株主に帰属する四半期純利益は14億7500万円で同46・3%増となった。

 電子デバイス事業では、自動車関連入力デバイスを中心に好調な出荷が続くなど、全体として売上げは前年を上回り、利益も伸ばした。入力デバイスは、自動車の電装化進展を背景に自動車用キースイッチ及びタッチスイッチの出荷が順調に推移した。また、薄型ノートパソコン用タッチパッドは、新機種の出荷が好調。ディスプレイ関連デバイスは、視野角制御フィルム(VC―Film)の自動車用途が伸び、液晶接続用コネクターの出荷は堅調に推移した。コンポーネント関連製品は、半導体検査用コネクターの出荷が伸長した。結果、同事業の売上高は100億7700万円で同16・4%増、営業利益は7億9000万円で同70・9%増となった。

 精密成形品事業では、半導体関連容器、キャリアテープ関連製品の出荷が堅調に推移し、全体として売上げは前年を上回り、利益も伸ばした。OA機器用部品は、主要ユーザー向け製品の出荷が徐々に回復し、売上げは前年並みとなった。シリコーンゴム成形品は、メディカル関連製品や建材関連製品など主力製品が安定した出荷で推移し、売上げは前年を上回った。半導体関連容器は、半導体業界の好調な需要を背景に300mmウエハー用製品が伸長し、売上げは前年を上回った。キャリアテープ関連製品は、スマートフォン向けや自動車電装分野向けの好調な需要が継続し、その中でもセラミックコンデンサーなどの微細部品用製品の出荷が伸びて、売上げは前年を上回った。結果、同事業の売上高は151億1500万円で同4・9%増、営業利益は14億3200万円で同22・9%増となった。

 住環境・生活資材事業では、市場の需要低迷と価格競争の激化により、全体として売上げは前年に比べ僅かに減少。ラッピングフィルムなど包装資材関連製品は、食品スーパーマーケット向けの出荷が横ばいだったが、外食産業向けの出荷が堅調に推移した。機能性コンパウンドは、自動車用が安定的に推移したものの、太陽光発電向け電線用が低迷。塩ビパイプ関連製品は、住宅着工戸数が回復基調となり、売上げは前年並みとなった。外装材関連製品は、価格競争の激化などにより、売上げは伸び悩んだ。結果、同事業の売上高は89億6700万円で同2・5%減、営業損失は3億3000万円(前年同期は3億7400万円の損失)となった。

 その他の工事関連では、首都圏を中心に商業施設の新築・改装物件の受注が増え、売上げが大きく伸びて、利益改善が進んだ。結果、その他の売上高は30億7200万円で同18・2%増、営業利益は9600万円(前年同期は4400万円の損失)となった。

 通期の連結業績予想は当初見通しから変更なく、売上高が730億円で前期比1・8%増、営業利益が34億円で同52・4%増、経常利益は38億円で同32・6%増、親会社株主に帰属する純利益は25億円で同40・6%増を見込んでいる。

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