三井化と伊藤製油 印で会社設立

2013年09月06日

ゴムタイムス社

 三井化学と伊藤製油は5日、インドのJayant Agro―Organics Ltd.(JAO)との共同出資により、「バイオポリオール」を製造する合弁会社設立契約を8月29日に締結したと発表した。9月にインドに設立され、2015年1月から営業運転開始予定。生産能力は年間8000トン。
 三井化学は、電気冷蔵庫用断熱材その他様々な分野においてウレタン製品を製造、販売している。特に自動車分野においては、日系メーカーへの内装用ポリウレタンフォーム原料の最大供給メーカーであり、世界で唯一、非可食植物由来のバイオポリオールを商業的に供給している。今回の合弁会社設立により、石油由来のポリオールと同等のコスト競争力のある製品供給が可能となり、日本及びアジア6拠点の製造・販売拠点システムハウスを通じて、自動車用途での販売拡大を目指す。
 伊藤製油は、日本におけるひまし油事業のパイオニアであり、ひまし油誘導品に関して高い製造技術・品質管理能力を有している。本合弁会社への参画により、バイオポリオールとともに併産される各種リシノレイン酸を活用して、ウレタンエラストマーなど既存の分野に加え、新規用途開拓を行うことにより、ひまし油誘導体事業の更なる拡大を目指す。
 JAO社は、世界最大のひまし油メーカーであり、本合弁会社にひまし油由来原料を供給することにより新たなひまし油誘導品分野を開拓し、ひまし油事業におけるポジションの強化を図る。
 世界のひまし油の8割を生産するインドにおいて、独自の強みを持つ三井化学、伊藤製油、JAO社の3社の提携により、圧倒的なコスト競争力を持つバイオポリオールの安定供給体制を構築していく。
〈合弁会社の概要〉
▽会社名称=バイタル・キャスター・ポリオール有限会社(Vithal Castor Polyols Pvt.Ltd.)
▽事業内容=バイオポリオールの製造
▽所在地=インド グジャラート州
▽出資比率(議決権ベース)=JAO50%、三井化学40%、伊藤製油10%
▽生産能力=バイオポリオール年間8000トン
▽スケジュール(予定)=会社設立9月
▽営業運転開始=2015年1月

 

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