謹んで新年のお慶びを申し上げます。
昨年を振り返りますと、自然災害の多発や地政学リスクの高まりなど、社会や経済、環境において様々な変化がありました。
世界では、米国トランプ政権の関税政策による混乱、ウクライナ紛争の長期化(11月執筆時点)、米中対立など、分断と対立が深まっています。世界経済は年率3%強の成長が見込まれていますが、不安定要因が多いのが実状です。
我が国では、昨年10月に高市新政権が発足しました。山積する諸課題の解決に向けて、大いに期待するところです。また、大阪・関西万博が「いのち輝く未来社会のデザイン」をテーマに開催され、AI・バイオテクノロジー・カーボンニュートラルなどの技術革新を通じて、持続可能で多様性を尊重する未来社会を体感できる場となりました。更には、京都大学の北川教授がノーベル化学賞を、大阪大学の坂口教授がノーベル生理学・医学賞を受賞されるとの大変嬉しいニュースもありました。
プラスチック業界に目を向けると、懸案のプラスチック汚染に関する政府間交渉委員会(INC)では、いくつかの点で進展したものの、残念ながら合意に至りませんでした。他方欧州では、PPWR(包装及び包装廃棄物規則)が発効され、自動車に関する新たなELV(EndーofーLife Vehicle)規則の検討も進みました。また日本では、国家戦略の「循環経済への移行」に関する政策検討、策定が大きく進展した一年でした。
2月に脱炭素成長型経済構造への移行を推進すべく「GX2040ビジョン」が閣議決定され、6月には「GX推進法」と「資源有効利用法」が改正されました。本年4月からは、排出量取引制度の本格稼働、改正資源有効利用法の施行により、再生プラスチック利用を拡大すべく、自動車、家電4品目、容器包装(食品(PETボトル除く)や医薬品を除く)の再生材利用計画策定の準備を進めていくこととなります。更には、再生材も規定した新たな「食品用器具・容器包装のポジティブリスト制度」への完全移行、「プラスチック資源循環促進法」の製品設計指針に関する4分野(清涼飲料用PETボトル容器、文具、家庭用化粧品容器、家庭用洗浄剤容器)の設計認定基準の策定など、多くの政策が進展しました。
昨年当連盟では、「プラスチック資源循環型社会形成に向けた取組みの推進」「正しい情報発信によるプラスチックのイメージアップへの貢献」「日本からの主体的・積極的な規格開発」を最重点実施項目に掲げた4ヵ年計画(2025年ー2028年)を策定しました。連盟内に「資源循環施策連絡協議会」を設置し、政府主催の委員会等での検討状況の会員への共有化と、各省庁への意見具申を行って参ります。また、消費者団体懇談会(当連盟主催)やプラスチック教育連絡会(関係団体と連携)による中学校の理科の先生の工場見学会の開催、全国中学校理科教育研究会等での教育補助資料集の無償配布など、広報・啓発活動にも精力的に取り組んでいきます。更には、昨年の各ISO国際会議「TC61プラスチック(韓国開催)」及び「TC138流体輸送用プラスチック管、継手及びバルブ(タイ開催)」では、確りと日本のプレゼンスを示すことが出来ましたが、今年も主体的に規格開発を進めると共に、来年のTC138国際会議日本開催に向けた準備をして参ります。
本年も各省庁、アカデミア、関係諸団体の皆様と密に連携しつつ、各課題解決に努めて参る所存ですので、ご支援、ご協力をよろしくお願いたします。
最後に、皆様のますますのご繁栄とご健勝を心よりお祈り申し上げます。
2026年01月02日

