謹んで新年のご挨拶を申し上げます。
昨年は、地政学的リスクの高まりや米国の追加関税、世界的なインフレに伴う諸経費上昇など、総じて厳しい事業環境でした。このような環境下で、私たちはグループを挙げて「R.I.S.E.2035」に基づく中期計画の着実な実行と収益改善に取り組み、それぞれ前進させることができました。構造改革では、ターニングポイントとする2025年末までに対象事業・商材の目途付けを完了させることができました。これらの効果もあり過去最高益を更新する見込みです。
一方、当社を取り巻く情勢は引き続き変化し続け、グローバルでの競争激化、サステナビリティへの社会的要請の高まりなど、課題は多岐にわたります。それらの変化にも柔軟に対応しながら、本年は「R.I.S.E.2035」に基づく中期計画、さらにはサステナビリティ長期目標への取り組みを強化推進し、成長への新たなステージに進んでいきます。その初年度となる本年度の全社方針は、次の3点とします。
第一の方針は、「DUNLOPのもとに、グローバルで新たな成長ステージへ飛躍しよう」です。
本年から私たちはDUNLOPブランドを経営の中心に据え、グローバルで戦略を実行します。DUNLOPは、世界初の技術や数々の栄光を生み出してきた「挑戦のブランド」であり、そのDNAは今も私たちの中に息づいています。これまでにない体験価値の提供を通じて、全てのステークホルダーが自らの可能性を信じ、限界に挑戦し、その先へ進むことを支えていくという想いを込め、新しいブランドステートメントを「TAKING YOU BEYOND」と定めました。私たちは、商品、サービス、体験、企業姿勢など、あらゆる接点でDUNLOPブランドの価値を提供、訴求し、真のグローバルプレミアムブランドを目指します。
第二の方針は、「全員がイノベーションの主役となり、「R.I.S.E.2035」を推進しよう」です。
「R.I.S.E.2035」の成長促進ドライバーの一つである「ゴム起点のイノベーション創出」の実現のため、技術革新に限らず、新たなサービスの開発や業務の変革など全ての部門で推進していきます。事業面では、新事業の推進を加速させるため、イノベーション推進部を立ち上げ、技術起点による3Dプリンター用ゴム材料、がん細胞吸着キット、リチウム硫黄電池の事業化に加え、新たなマーケティングノウハウの蓄積やオープンイノベーションの活用により、社会や顧客の課題解決に焦点を当てた新事業の発掘と事業化に、果敢に挑戦していきます。また、昨年スタートした総原価低減活動「プロジェクトARK」のアイデア出し、本年6月稼働の基幹システムを活用した業務効率化、IoT/MES導入による工場コスト削減、サステナブル材料活用や脱炭素施策の推進など、あらゆる活動においてイノベーションによる進展を図っていきます。
第三の方針は、「多様な力を融合し、挑戦と成長を後押しする組織に進化しよう」です。
「R.I.S.E.2035」の成長ドライバーである「強い経営基盤の構築」を推進するうえで、社員一人ひとりが尊重され成長しながら、多様な仲間が方向性を合わせ、人と組織の力を最大化することが重要です。かねてより取り組んでいるDE&I(ダイバーシティ・エクイティ&インクルージョン)については、特にインクルージョンの推進により、全ての社員が、成果創出に向けて自由闊達に議論し、果敢に挑戦し、成長できる組織風土を醸成していきます。今後もグループ全体で対話を重ね、互いに理解し合い、共に成長する組織にしていきます。
これら方針に基づき、「R.I.S.E.2035」に基づく中期計画を前倒し達成し、さらなる成長を目指し邁進してまいります。

山本悟代表取締役社長
