年頭所感 日本ホース金具工業会 酒井洋和会長

2026年01月02日

ゴムタイムス社

 2026年の新春を迎え、謹んでお慶び申し上げます。

 昨年は1月に阪神淡路大震災発生から30年を迎えました。一昨年も元旦に発生した能登半島地震で北陸地方が甚大な被害に見舞われており、自然災害に対する備えと対策のさらなる必要性を改めて痛感しました。政治においては10月に石破内閣が1年余りで退陣し、自民党が新たに日本維新の会との連立で日本初の女性の総理大臣として高市内閣が誕生しました。
 また海外ではトランプ氏が第47代アメリカ大統領に就任するなど、国内外ともに今後の政局の行方が注視される状況です。他方、国際情勢が各地において混とんとする中、長期化するウクライナ問題や中東紛争で国際的な政情不安が深刻化しています。アメリカの高関税政策による貿易問題、原材料価格の高騰、物価高、人手不足なども含めて、国内の取り巻く環境は依然として厳しい状況です。
 明るい話題としては、大相撲界に豊昇龍と大の里の東西両横綱が誕生しました。野球界ではMLBでドジャースが2年連続でワールドシリーズを制し、所属する大谷翔平選手が二刀流復活で4度目の満票によるMVPを受賞しました。また、イチロー氏が日本人初のアメリカ野球殿堂入りを果たすなど、今年もスポーツに関する明るい話題が目立った年でした。
 12月8日に発表された2025年7~9月期の実質GDP成長率は、前期比0・6%減(年率換算2・3%減)でした。トランプ米政権の高関税政策が主な下押し要因のようです。11月の内閣府の月例経済報告では「雇用・所得環境の改善や各種政策の効果が緩やかな回復を支えることが期待されるが、米国の通商政策の影響による景気の下振れリスクには留意が必要である。加えて、物価上昇の継続が個人消費に及ぼす影響なども、我が国の景気を下押しするリスクとなっている。また、金融資本市場の変動等の影響に引き続き注意する必要がある。」と先行きを予見しています。
 大手需要先である建設機械(本体合計)は、1~10月累計で国内が前年同期比10・0%減、輸出が同1・2%減、合計が同3・9%減でした。直近の10月は、国内が15・8%減と15ヵ月連続の減少、輸出は3・1%減で1ヵ月ぶりの減少、合計では7・3%減で1ヵ月ぶりの前年同月比マイナスとなりました。
 工作機械の1~10月受注額は、国内が前年同期比0・5%増、輸出が同9・9%増、合計は同7・0%増で、10月は4ヵ月連続のプラスとなりました。国内は全11業種中5業種が前年同期比を超えており、輸出は欧州向けが前年同期比0・7%減(構成比16・7%)、アジア向けが同11・8%増(構成比50・4%)、北米向けが同16・6%増(構成比30・8%)となっています。
 さて、当工業会の需給状況ですが、2025年1~10月の出荷実績は542億円(前年同期比97%)となっています。内訳は産業用ゴムホースが423億円(前年同期比97%)、自動車用ゴムホースが30億円(同95%)、樹脂ホースは60億円(同99%)、付属金具は29億円(同94%)でした。
 今年も依然として続く地政学リスクの高まり、原材料高、物価高、貿易摩擦、労働力不足と先行きの不透明感が漂う状況にあります。加えて気温上昇による自然災害がより一層深刻化し地球規模の高変動リスクへの取り組みが急務になっています。これらの課題が早く解消され、良い年になることを祈念しております。
 当工業会の昨年度の事業活動ですが、例年通りホース及び継手関係のISOの審議に積極的に参画して参りました。
 ISO/TC45(液圧用ゴムホース及びプラスチックホース)関連では、昨年は4回の国内審議会が開催され、10月にはニューデリーで国際会議が開催されました。
 ISO/TC131(油圧・空気圧システム及び要素機器)関連では、昨年は4回の国内審議会が開催され、5月にはWebで国際会議が開催されました。
 本年もTC45、TC131ともに国際会議が通常開催されますので、日本の考え方をISOに反映させて日本規格の国際化を推進する活動をさらに進めて参りたいと存じます。

 当工業会では、これからも会員相互の発展を促進するため、技術の向上並びに普及を図り、公共の安全を確保すると共に関連業界の発展のために努力して参ります。

 年頭に当たり、業界のますますのご繁栄と皆さま方のご健勝を祈念申し上げますと共に、倍旧のご支援を賜りますようお願い申し上げまして、新年のご挨拶とさせて頂きます。

酒井洋和会長

酒井洋和会長

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