島津製作所グループの島津産機システムズは12月１日、同日にヘリウム・水素リークディテクタ「ＭＳＥー２６００シリーズ」を発売したことを発表した。同社は真空機器・真空装置の展示会「ＶＡＣＵＵＭ真空展２０２５」（12月３～５日、東京ビッグサイト）、半導体産業における製造技術、装置、材料の展示会「ＳＥＭＩＣＯＮ Ｊａｐａｎ２０２５」（12月17～19日、東京ビッグサイト）に本製品を出展する。
同社のリークディテクタは、製品や設備の微細な穴からの漏れ（リーク）を質量分析技術で検出する漏れ試験器である。トレーサガスとしてヘリウムもしくは水素を用いる、最も高感度な漏れ試験の装置である。リークディテクタによる漏れ試験には複数の方式があり、代表的な真空吹付け法では、内蔵のターボ分子ポンプ（ＴＭＰ）による排気で試験体内部を真空状態にして、試験体表面の漏れが疑われる箇所にトレーサガスを吹き付ける。内部へのガス流入がリークディテクタ内の質量分析計で確認されれば、リーク場所の特定が可能になる。自動車や半導体、医療機器、空調機器、電子部品、配管・計器類、家電（冷蔵庫、魔法瓶ほか）、消火器など高い気密性が求められる製品の製造・品質管理に使われる。
「ＭＳＥー２６００シリーズ」は、業界最高の排気速度やバックグラウンド回復機能を有している。加えて、試験法の１つであるスニッファ法において、従来見逃されがちだった吸込み口から離れたリークも検出しやすくなった。同社は、同社製の質量分析ユニットを生かしたヘリウム・水素リークディテクタにおける国内のパイオニアメーカーである。本製品では同社製ターボ分子ポンプを初めて同社製リークディテクタに搭載したことで、最高級の性能を実現した。
リークディテクタ 「ＭＳＥー２６００シリーズ」
