ENEOSマテリアル、新計器室棟が竣工 2026年4月の本格稼働を予定

2025年12月02日

ゴムタイムス社

 ENEOSマテリアルは11月28日、四日市工場内において建設を進めていた、プラント設備の運転を監視・制御するための分析・計測機器や制御システムを集中して設置する新計器室棟が竣工し、2026年4月の本格稼働を予定していることを発表した。

 本施設は、老朽化した複数の計器室(1960年代に竣工)を1つの計器室として更新し、作業環境の改善と業務効率の向上を目的として整備したものである。従業員が安全かつ快適に働ける新たな拠点として2026年4月より運用を開始する。

 新計器室棟は、製造部の中核機能を担い、分析・計測業務の効率化と部門間の連携強化を図る。1階には計器室を配置し、機器配置や動線を最適化。2階には日勤部門の事務室と会議スペース、3階には製造部の中核機能を配置し、階層間での情報共有をスムーズに行える構成としている。
 内装には木目調の床や落ち着いた色調のデスクを採用し、誰もが安心して働ける空間デザインとしている。更衣室や休憩室も充実させ、従業員の声を反映した「人に優しい職場づくり」を追求している。

 十分な耐震性能を備え、高い安全性を確保するとともに、空調・照明などの省エネ性能にも配慮している。また、ミーティングスペースやコミュニケーションエリアを拡充し、部門間の意見交換を促進。職場全体の風通しを高めるレイアウトとした。

 外観はグレーを基調に、同社を象徴するオレンジのアクセントラインを採用(写真参照)。正門正面という立地も相まって、夜間はロゴと照明が映えるシンボリックな存在となっている。同社グループは、健全な職場環境の確立として「私たちは、相互の対話および円滑な意思疎通を通じて、働きやすい職場環境を確保・維持するよう努めます。」を掲げており、本施設はその象徴的プロジェクトである。
 新計器室棟の稼働を機に、IoT技術を活用して分析・運転管理のデータ連携を強化し、業務効率化を進める。同社は、現場と人をつなぐ新たなワークプレイスの整備を通じて、生産性と安全性の両立を実現していくとしている。

ENEOSマテリアル新計器室棟の外観

ENEOSマテリアル新計器室棟の外観

技術セミナーのご案内

ゴムタイムス主催セミナー