東部ベルトエンドレス工業会(TBE・柳浦文隆会長・トーヨー産業)は11月26日、東京都台東区の東天紅・上野本店で商工懇談・懇親会を開催した。同工業会会員企業の代表者を始め、ベルトメーカーから横浜ゴム、三ツ星ベルト、バンドー化学、日本ベルト工業会の横山直弘常務理事ら30人が出席した。
商工懇談会の冒頭、柳浦会長は「最近当社において細かなケガが増えている。どのようなケガかというとエンドレス作業の際にカッターを使ったケガが増えており、入社して1年、2年が経過した頃にケガするケースが多い。こうしたケガを未然に防ぐため、社内にグループラインを作り、毎日安全に対する呼びかけを行っている。どのくらいケガが抑えられるかわからないが、普段の心の持ち方が変わればケガも防ぐことができるのではないか」と話し、「皆さまの会社でも何かしらの安全対策をとられているかと思う。そうした事例を懇親会の場でも教えていただきたい。現場に送り出したスタッフが無事に帰ってきてもらわないと心もとない。仕事や利益よりも安全が一番大切。皆さまの会社でも改めて安全について話し合ってほしい」と呼びかけ、挨拶を終えた。
続いて東部ベルトエンドレス工業会が主催する法定講習会で講師を務めた日工㈱の堀晃二氏が法定講習に関する講話を行った。堀氏は化学物質に焦点をあてて話をした。昨今、労働安全衛生法に関する法規制が段階的に強化されるなか、化学物質に関する法規制では23年、24年に改正され、そして26年も改正される。そのような環境下、規制される化学物質数は現在の約900物質から、今後数年をかけて約2300物質に拡大する。現地でエンドレス作業を行う者に関係する化学物質は、アセチレンボンベに含まれているガスや酸素ボンベガスなどが規制対象物質になる。また、エンドレス加工時に用いられている接着剤なども規制対象物質に含まれている。こうした現状を踏まえ、堀氏は「皆さまの事業所でも法規制に向けた対応を取られていることと思うが、従来よりもより厳格な自主管理を行っていただき、安全やケガに対する意識をより強くしてほしい」と語った。
その後、市況報告として日本ベルト工業会の横山常務理事が26年のベルトの需要予測などを紹介。続いてバンドー化学の早川満喜夫氏、三ツ星ベルトの菅井基丈氏、横浜ゴムの板井広典氏が自社のベルト事業を取り巻く状況などを説明した。
第2部の商工懇親会は柳浦会長による乾杯の挨拶で開宴。懇親会の途中ではものまね芸人の松田幸起さんによるショーも行われ、笑いの中で懇親を深めた。中締めの挨拶は日本ベルト工業会の横山常務理事が行い、散会した。
2025年11月28日


