クラレは11月27日、2025年12月1日、PVAマイクロキャリアの新銘柄〈スキャポバ〉ASを発売すると発表した。
〈スキャポバ〉ASは、原料のPVAハイドロゲルの表面に特殊処理を施した、未コーティングタイプの細胞培養担体となる。ユーザーが培養細胞に適した接着分子を簡単な操作でコーティングできるため、培養できる細胞の選択肢が広がる。
コーティングの実績は、ECMタンパク質(Vitronectin、Fibronectin、Laminin)、Laminin由来製品(iMatrixー511(Matrixome社))、合成ペプチド(SynthemaxⅡ(Corning社))、PolyーLーlysineなど幅広く、iMatrixー511を用いるiPS細胞培養など、コラーゲンコートタイプの従来品〈スキャポバ〉CLに適合しなかった細胞の培養にも対応する。
また、〈スキャポバ〉ASは動物由来原料を含まない(Animal Origin Free)ことから、リコンビナントタンパク質などをコーティングし、AOF培地と組み合わせることで、完全なAOF培養が可能となる。高い安全性が求められる再生医療分野の細胞培養において、近年高まる「動物由来原料を使わない資材」へのニーズにも応える製品となる。
発売日は2025年12月1日、規格は理化学用途向け1g・5g・10g、取扱代理店は、富士フイルム和光純薬(全国)、ナカライテスク (全国)、稲畑産業 (全国)、正晃 (九州7県、沖縄県、山口県限定)となる。
2025年11月28日
