住友ゴムがスリクソンシリーズ発表 サステナブル原材料比率82%を達成

2025年11月27日

ゴムタイムス社

 住友ゴム工業は11月18日、サステナブル原材料比率82%を達成したゴルフボール「スリクソンZーSTAR+e80」(非売品)を発表した。同製品は、「スリクソンZーSTAR+e」からサステナブル原材料比率を約70ポイント向上させた。また、NEW「スリクソンZーSTAR◆DIAMOND」とほぼ同等の性能を実現している。
 なお、同製品は、11月20~23日に宮崎県のフェニックスカントリークラブで開催される「ダンロップフェニックストーナメント」のSDGsブース内で公開する。
 ゴルフボールの主原材料である合成ゴムには、化石由来原料とバイオマス原料を併用し、投入量に応じて一部の製品を100%バイオマス由来とみなすことができる「マスバランス方式」を採用している。また、ゴムの強度や弾力性を高めるために使用される架橋剤には、植物由来原料を用いたジアクリル酸亜鉛を採用。さらに、ゴルフボール廃材由来のリサイクル材の使用や、カバーにトウモロコシ由来のバイオポリオールを配合することで、サステナブル原材料比率を高めている。
 これらのサステナブル原材料の活用に加え、資源循環を目指し、東レと協業し、スポーツ用品からスポーツ用品へのリサイクルの実現に向けた取り組みも進めている。同社の関連会社であるダンロップゴルフクラブの製造工程で発生するゴルフクラブのカーボンシャフト廃材から、東レの炭素繊維のリサイクルに関する各種ノウハウをベースに、リサイクルカーボンファイバーの抽出、ミルド化をそれぞれのパートナー企業にて実施し、同製品のコア層に配合している。
 なお、パッケージには、環境に配慮し、原料の一部に木材パルプの代替として牧草や穀物繊維を配合した紙を使用している。さらに、「スリクソンZーSTAR+e」から形状を進化させることで、紙の使用量を削減した。
 同社は2021年に、サステナビリティ長期方針「はずむ未来チャレンジ2050」を策定し、持続可能な社会の実現に向けた取り組みをグループ全体で推進している。ゴルフ事業においては、サステナブル原材料の使用比率に関する目標を掲げており、2030年までに練習用ゴルフボールで20%、2050年までに全ゴルフボールで100%の達成を目指している。
 また、同社はSBT認定を受けた目標を含んだサプライチェーン全体のカーボンニュートラル達成に向けた2030年目標を掲げ、循環型ビジネス構想「TOWANOWA」で掲げた取り組みを推進している。この目標に向けた活動の一環として、サステナブル原材料比率を高めたゴルフボールの開発を進めている。2025年1月に発売した「スリクソンZーSTARシリーズ」では、材料の一部にトウモロコシから抽出したバイオポリオールを配合し、製造時のCO2排出量を削減している。
 今後も、「はずむ未来チャレンジ2050」のもと、サプライチェーン全体のカーボンニュートラル達成およびサーキュラーエコノミーの実現に向けた取り組みを加速させ、持続可能な社会の発展に貢献していく。

スリクソンZスタープラスイーハチジュウ

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スリクソンZスタープラスイーハチジュウ外箱

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