GSIクレオスが台湾に現地法人設立 半導体・ケミカル事業の強化へ

2025年11月21日

ゴムタイムス社

 GSIクレオスは11月20日、グループでグローバルに展開する半導体関連事業およびケミカル事業のさらなる強化・拡大を目的として、台湾・台北市に現地法人を設立し、2026年1月より事業活動を開始することを発表した。

 現地法人の概要は以下の通りとなる。
 名称は「台灣科立思股份有限公司(GSI台湾社)、所在地は台北市大安區忠孝東路四段285號5樓、代表者はMegan Yeh氏、資本金は2000万台湾ドル(約1億円)、出資者はGSIクレオス(日本)100%となる。

 世界の半導体市場規模は、現在の6230億米ドルから2035年までに1兆740億米ドルに達すると予測されている。その成長を牽引しているのが、ファウンドリー最大手である台湾のTSMC社であり、世界最先端半導体を製造できる唯一無二の企業となっている。
 また、台湾は豊かな製造業の歴史を背景に、高度なエレクトロニクス、自動車部品、精密機械などの分野で国際的に高く評価され、アジアの主要市場への地理的利便性も高いことから、アジアの成長市場の中でも特に安定したビジネス環境を有し、多くの多国籍企業の進出先として選ばれているとともに、サプライチェーンの重要なハブとして機能している。
 特にファウンドリー半導体製造においては世界市場の60%以上の生産力を有し、TSMC社をはじめとする多数の関連企業が集積し、堅牢なサプライチェーンを構築している。
 また、台湾では製造業の発展に伴い化学品の需要も高まっており、電子材料用コーティングを中心としたスペシャルティケミカル市場としても、一定の規模と戦略的価値を有している。

 今後は、台湾法人を通じて地場のビジネスに参入し、半導体関連およびケミカル製品の販売拡大を図るとともに、グループのネットワークを活用した新たなバリューチェーンの構築により、グローバルな成長戦略を加速していく。
 半導体関連事業においては、現地の半導体部材メーカーへの出資や協業、日本への誘致を推進するとともに、グループの拠点を活用した台湾製品の日本、米国、EUへの輸出販売を目指す。また、既存ビジネスの台湾での展開も模索していく。
 ケミカル事業においては、台湾法人を起点に現地での営業力を強化し、グループが取り扱う日・米・欧・中製のスペシャルティケミカル原材料を、台湾のコーティング剤・接着剤メーカー等に直接販売していく。また、既存のディストリビューターを通じたビジネスにおいても、現地法人に統括・在庫管理機能を持たせることで、物流・信用・営業機能の効率化を図る。加えて、グループの各国拠点で展開可能な台湾製品の発掘、輸出支援も積極的に行っていく。

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