東洋紡は11月18日、同社の環境配慮型・高剛性の二軸延伸ポリプロピレンフィルムが、大手コンビニチェーン「ファミリーマート」の定番商品「直巻おむすび」シリーズの包装材に採用されたことを発表した。本フィルムは、マスバランス方式によるバイオマス由来のクレジットが割り当てられており、石油由来原料の削減に貢献する。本フィルムを包装材に使用したおむすびは、11月18日以降順次、全国のファミリーマート店頭に並ぶ予定となる。
このたび採用されたフィルムは、同社独自の二軸延伸技術を活用することで、フィルム本来の機能性(ヒートシール性・剛性・見栄え)と環境性能の両立を実現した30μmの高機能フィルムである。食品包装用途で広く使用されている一般的なヒートシールOPPフィルムと比較して剛性が高いため、従来品から約14%の薄膜化が可能となり、優れた加工適性と陳列時の自立性・見栄えの良さを維持しながら、プラスチック使用量の削減にも貢献する。また、本フィルムはISCC PLUS認証に基づくマスバランス方式により、バイオマス由来のクレジットが付与されている。こうしたフィルムの本来の機能性とともに、薄肉化・バイオマス原料使用といった環境性能が評価され、このほどファミリーマート「直巻おむすび」の包装材に採用された。
同社は、長期ビジョン「サステナブル・ビジョン2030」の中で、2030年までにフィルム製品のグリーン化率を60%とすることを目標に掲げている。これまで、一般的なOPPフィルムと同等の腰感を維持しながら薄肉化を実現できる「超高剛性OPPフィルム」や、モノマテリアル化に対応することでリサイクル性を高めた「超高耐熱OPPフィルム」など、環境配慮型のフィルムを積極的に展開してきた。今回新たに、マスバランス方式のクレジットが割り当てられ、機能性の向上したOPPフィルムによりラインアップを拡充しながら、持続可能な社会の実現に向けたソリューションの提供を加速していく。

