カネカの26年3月期第2四半期決算は、売上高は3974億2800万円で前期比0・4%増、営業利益は149億6300万円で同21・7%減、経常利益は117億6200万円で同18・3%減、四半期純利益は110億4900万円で同8・7%増となった。
セグメント別では、マテリアルソリューションユニットの売上高は1624億9300万円で同4・4%減、営業利益は126億200万円で同21・6%減となった。マテリアルソリューションユニットでは、アジア市況の低迷が継続し米国の住宅・建築市場の需要低調と重なり、全体では減収減益となった。
Vinylsは、か性ソーダは前年の販売を上回ったが、塩ビのアジア市況の低迷が続き、前年を下回る収益となった。4Q以降の回復を見込んでいる。
MODは、米国の住宅・建築市場の需要調整が継続し減益となった。非塩ビ用途・MXなどの差別化力ある高付加価値製品の拡販に注力している。
MSは、1Qを底に欧米での需要が回復している。欧州での拡販や他材料からの置換が進み、下期以降のグローバル需要の回復を見込んでいる。
Green Planetは、大型案件での顧客評価が順調に進んでいる。下期からの販売拡大に向けて供給体制の強化を着実に進めている。
クオリティーオブライフソリューションユニットの売上高は970億1700万円で同3・9%増、営業利益は94億4000万円で同1・2%減となった。
クオリティーオブライフソリューションユニットは、Fiberの好調な販売、Foamの収益向上により全体では前年並みの利益となった。
Foamは、価格改定・コストダウンなどスプレッドの改善が進み増益となった。引き続き採算性の向上に取り組み、収益拡大を図る。
E&Iは、ポリイミドフィルム・光学用アクリル樹脂の高水準の販売が続いたが、原料高騰や為替影響により前年を下回る収益となった。高付加価値グレード(高周波ポリイミド・アクリル樹脂改良品など)の拡販をさらに進め、収益拡大を実現する。
PVは、国内住宅向け高効率太陽電池の販売が堅調に推移した。建材一体型PVの市場拡大が進むとともに、次世代太陽電池(ペロブスカイト)におけるタンデム型の技術開発が着実に進展している。
Fiberは、頭髪製品の販売が好調に推移し増益となった。難燃ファブリック分野は一部原料の急騰によりスプレッドが低迷したが、グローバル需要は確実に伸長しており事業基盤の拡大が進んでいる。
26年3月期通期業績予想は前回発表を修正した。売上高8000億円(前回発表8000億円、増減率2・4%減)、営業利益370億円(同420億円、増減率11・9%減)、経常利益314億円(同380億円、同17・4%減)、当期純利益330億円(同据え置き)を見込んでいる。
