ランクセスは11月10日、同社の実績ある潤滑油添加剤「アディティン(Additin)RC2515」を新たにISCC PLUS認証版として提供を開始したことを発表した。本製品は、使用される原材料の80%以上が持続可能な原料に由来し、ISCC PLUS(国際持続可能性・カーボン認証)基準に基づく検証を受けている。この認証プロセスにより、再生可能な原料を生産工程に統合できるとともに、原材料の使用履歴を完全に追跡でき、第三者機関による監査も可能となる。この新製品は、従来品と比較して製品カーボンフットプリント(PCF)を34%削減する。潤滑油業界の顧客は、検証可能な持続可能性情報を活用し、より気候に配慮した製品製造が可能となる。
この持続可能な添加剤の新製品は「スコープブルー(Scopeblue)」ラベルを取得している。スコープブルーラベルは、再生原料またはバイオベース原料を50%以上含有している製品、又は従来品と比較してCO2排出量を大幅に削減して製造された製品に付与されている。
この淡色で低臭気の硫黄キャリア製品は、マスバランス方式を用いて製造されている。高い潤滑性と中程度の硫黄活性を備えており、極圧条件下でも優れた性能を発揮する。また、非鉄金属との反応性が低いため、真鍮や青銅などの合金製部品の潤滑にも最適である。「アディティンRC2515」は汎用性が高く、金属加工用潤滑油、非重金属系極圧グリース、スライドウェイ潤滑剤、工業用ギアオイルなど幅広い用途に使用できる。
また同社は、ドイツ・マンハイムの生産拠点がISCC PLUS認証を取得したことを発表した。これにより、同拠点がグローバルな潤滑油添加剤事業において担う重要な役割がさらに強化された。「ISCC PLUS認証とより持続可能な製品である『アディティンRC2515』の提供開始により、私たちは明確なメッセージを発信している。高性能潤滑油添加剤と持続可能性は両立するということである。当社の製品は、顧客のCO2排出量削減に向けた新たな機会を提供する」と、ルブリカントアディティブス(LAB)ビジネスユニット責任者のニーランジャン・バネルジー氏は述べている。
この新製品により、同社は気候に配慮したソリューションに対する市場の需要の高まりに応える、認証済みで持続可能な製品のポートフォリオを拡大している。

