藤倉コンポジットの26年3月期第2四半期決算は、売上高が202億3000万円で前年同期比2・9%増、営業利益は26億8400万円で同19・3%増、経常利益は28億9200万円で同15・2%増、四半期純利益は21億9900万円で同2・7%増となった。
産業用資材の売上高は115億700万円で同0・7%増、営業利益は2億6800万円(前年同期は400万円の損失)となった。工業用品部門では、中国において自動車市場に加え住宅設備市場が依然として低調に推移しており、また北米市場では汎用エンジン等を扱うローカル企業の受注が振るわず、減収となった。一方で、国内の自動車関連部品及び住宅設備関連部品は受注が回復傾向にあり、増収増益となった。制御機器部門では、半導体市場におけるAI関連設備投資は依然として堅調に推移している。一方で、半導体及び液晶製造装置への投資、特に中国市場は低調に推移しており、医療関連部品と自動車関連部品は増収となったものの、液晶・半導体市場の影響が大きく、増収減益となった。
引布加工品の売上高は17億円で同16・0%増、営業利益は1500万円(前年同期は6300万円の損失)となった。引布部門では、電気・電子分野向けの部材や自動車関連部品の受注が好調に推移しており、増収増益となった。加工品部門では、舶用品分野において小型船舶用の新型救命浮器の出荷が増加したほか、防衛関連製品や変圧器向け部品の受注も好調に推移しており、増収となり営業損失が縮小した。
スポーツ用品の売上高は68億4800万円で同3・7%増、営業利益は27億9100万円で同5・3%増となった。ゴルフ用カーボンシャフト部門では、VENTUS及びSPEEDERNXシリーズが国内外のツアーで引き続き高い 使用率を維持している。北米市場では自社ブランドの販売比率が増加し、利益に貢献した。国内市場では、新商品『SPEEDER NX GOLD』が2025年の国内女子ツアーにおいて前モデルを上回る高い使用率となり、売上に大きく貢献した。国内及び韓国市場は低調に推移しているものの、日米とも自社ブランドの販売比率が高まったことで、増収増益となった。アウトドア用品部門では、部分的に改善の兆しが見られるものの、全体としては依然として低調に推移している。
26年3月期通期業績予想は、売上高407億円で前期比0・2%増、営業利益50億円で同7・6%増、経常利益52億円で同6・6%増、当期純利益38億円で同1・7%増を見込んでいる。
