BASFがスズキとサステナ素材で協業 次世代四脚モビリティに貢献

2025年10月31日

ゴムタイムス社

 スズキとBASFは10月29日、スズキのMOQBA2(Modular Quadーbased Architecture)次世代四脚モビリティに向けた措定素材の活用を、ともに探求している中で、MOQBA2は、段差や階段で四脚を使って昇降が可能なモビリティであり、本取り組みの一環として、ジャパンモビリティショー2025では、熱可塑性ポリウレタン(TPU)やポリアミド(PA)などのエンジニアリングプラスチックを含む、さまざまなサステナブルかつ高性能な素材ソリューションを、MOQBA2の多様な用途に向けて提案することを発表した。

 「MOQBA2次世代四脚モビリティにおけるスズキとの協業は、パートナーシップが次世代モビリティへの移行加速を可能にすることの証と考えている。素材イノベーションは性能だけでなく、デザインやユーザー体験の新たな可能性を切り拓く」と、BASFパフォーマンスマテリアルズ事業本部アジア太平洋地域のシニア・バイスプレジデントであるアンディ・ポスルスウェイト氏は述べている。「スズキのデザインチームと密に連携することで、先進素材がユーザーの安全性や快適性を高めるだけでなく、都市化や高齢化といったトレンドを踏まえ、パーソナルモビリティの未来像を再定義する一助となることを目指している」

 BASFの熱可塑性ポリウレタンエラストマー(TPU)は、優れた機械的特性(耐久性、耐加水分解性)と高い設計自由度を有し、合成皮革、シートクッション、ハンドル、ハンドル部品、配線カバー、リング、足首カバーなどに適用可能である。TPUは熱可塑性素材のため、使用後のリサイクルプロセスにおいて高い資源循環性を実現する。

 BASFのポリアミド(PA)は、パネルやカバーなどの外観品質重視の部位に適しており、電気絶縁性、耐熱性、耐摩耗性、耐薬品性・耐UV性などの優れた材料特性を持つ。外装部品にも塗装レスで適用することで、高い耐傷性と高光沢表面を実現できる。

 「バイク仕様」「荷物配送仕様」「椅子仕様」「担架仕様」の4つの仕様が提案されており、ジャパンモビリティショー2025ではバイク仕様のモデルがスズキのブースに、荷物配送仕様と椅子仕様のモデルがキッザニアゾーンに展示される。

技術セミナーのご案内

ゴムタイムス主催セミナー