積水化成品工業は10月27日、同社のグループ会社である積水化成品沖縄が、沖縄優良県産品奨励制度において、軽量盛土材「エスレンブロック」が工業系製品部門の最優秀賞を受賞したことを発表した。
沖縄県優良県産品奨励制度は、県産品の販路拡大を促進するために、沖縄県が優れた県産品を選定・推奨する制度である。この度、積水化成品沖縄が製造および販売する軽量盛土材「エスレンブロック」が、品質・信頼性・技術力などに優れた製品として「工業系製品部門」に選出され、最も優れた製品に贈られる最優秀賞を受賞した。
「エスレンブロック」は、軽量性・自立性・耐圧縮性・施工性などに優れた盛土材で、使用する土砂を最低限に抑えるほか、CO2排出量の削減や工期短縮、現場生産性の向上を可能にし、自然豊かな沖縄県の環境負荷低減に貢献している。
今後、沖縄県北部の開発や、国土強靭化を背景とした津波対策の護岸嵩上げ、公園整備などの公共事業において、同製品のさらなる活用が期待されている。
貢献項目は、「工事掘削量を削減(赤土の流出抑制)」として、地形・自然改変の回避および低減を実現し、やんばる国定公園などの自然保護に寄与すること。「災害からの早期復旧への貢献」として、台風などの災害後の早期復旧を可能にし、県民の安全確保と負担軽減に貢献する。「既存構造物改修工事の工期短縮」では、沿岸構造物の強化により、海面上昇や津波などの災害から地域を守るとともに、漁業関係者の工事期間中の負担を軽減する。「米軍施設周旋工事への対応」では、施工領域が限定される中でも、製品特性を活かした柔軟な計画が可能となり、施工業者・設計コンサルタントへの提案の幅を拡大する。
現在、「エスレンブロック」(EDOーEPS工法)の沖縄県内における使用量は少量にとどまっているが、今回の受賞を機に、環境負荷低減と国土強靭化に貢献できる本工法の採用拡大によって、2027年度における販売規模を2024年度比で倍増を目指す。


