島津製作所が住友精密工業と業務提携 共同開発品を2027年度に発売

2025年10月29日

ゴムタイムス社

 島津製作所は10月28日、同社と住友精密工業が、油圧機器の開発・製造・販売における業務提携を結んだと発表した。同社はフォークリフトや建設機械、農業機械、特装車両向けの油圧機器(外接ギヤポンプ)を、住友精密工業は射出成型機やダイキャスト機、鍛圧機械、工作機械向けの油圧・液圧機器(内接ギヤポンプ)を手掛けている。
 両社間では製品の種類や顧客、販売地域の重複が少なく、提携による相乗効果が見込まれる。今後、両社は「油圧機器の一部の部品に関する生産協力」「製品の相互供給(クロスセル)」「両社が基盤を持つ中国や成長を続けるインドなどにおける販路開拓」「共同で開発する油圧機器の2027年度の発売」といった多面的な協業を進めていく。
 ギヤポンプは、油圧回路で圧力を発生させる「心臓部」といえる重要な部品で、内部のギヤが作動油を送り出し、圧力を高めるので「ギヤポンプ」と呼ばれる。安定した昇圧性能と構造のシンプルさから、様々な機器に採用されている。同社は2021年からフォークリフトの電動化に対応した静音化設計ギヤポンプ「Serenade」シリーズを発売しており、欧州の大手メーカーなどが採用している。共同開発品目には「Serenade」の工作機械・射出成型機向け次世代モデルも含まれる。

セレナーデSRP300

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住友精密工業のQTポンプシリーズ

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