BASFは10月28日、南京拠点における3ー(ジメチルアミノ)プロピルアミン(DMAPA)およびポリエーテルアミン(PEA)の生産拡張ならびに操業開始10周年を祝う式典を開催したと発表した。2025年7月に稼働を開始した拡張プラントにより、同拠点の年間DMAPA生産能力は約2倍に、PEAの生産能力は約25%増強した。
2023年より、同社は南京拠点で製造するアミン類ポートフォリオ全体において、使用する電力を100%再生可能な電力へと切り替えてきた。これはDMAPAおよびPEA に加え、tertーブチルアミン(tBA)、nーオクチルアミン(NOA)、ならびに1,2ープロピレンジアミン(1,2ーPDA)にも適用している。この変更により、基準年である2020年と比較して年間CO2排出量が約9800t削減され、同社の南京拠点におけるアミン類ポートフォリオ全体の平均製品カーボンフットプリント(PCF)は約4%低減した。この切り替えは、顧客側での変更が不要であり、スコープ3排出量を削減できるため、顧客にも付加価値をもたらす。
DMAPAはベタイン類の重要な構成要素であり、低刺激性の液体石鹸、シャンプー、食器用洗剤に使用されている。また、DMAPAは水処理剤や、農薬製品、潤滑油添加剤、ポリウレタンフォーム、エポキシ樹脂硬化剤の製造にも使用されている。この拡張により、同社はDMAPAの世界における年間生産能力を20%以上、約8万5000tに拡大し、DMAPAの世界有数のメーカーとしての地位をさらに強化した。
PEAは、プラスチック、ポリウレア塗料、接着剤、反応射出成形、風力発電所用ブレードの複合材の製造に使用されるエポキシ硬化剤の化学中間体となる。同社はBaxxodurというブランドでPEAを提供している。
2025年10月29日
