モビリティショーが開幕 タイヤ・ゴム企業が先進技術PR

2025年11月01日

ゴムタイムス社

 「ジャパンモビリティショー2025」は10月29日、東京ビッグサイトで報道陣に公開された。参加企業は過去最多となる500社以上となり、タイヤメーカーをはじめとするゴム関連企業も出展、ブリヂストン、住友ゴム工業、豊田合成などがプレスブリーフィングを行い、先進的な取り組みを紹介した。
 ブリヂストンは材料開発統括部門長の大月正珠氏が登壇し、使い終わったタイヤを高品質な合成ゴムとカーボンブラックに戻して、原材料としての適用を実現したコンセプトタイヤを公開した。
 コンセプトタイヤは、共創パートナーと共に使い終わったタイヤを精密熱分解することにより、高品質な合成ゴムとカーボンブラックに戻して、原材料として再利用している。パターンデザインにはプロジェクトチームの共創への想いやタイヤの価値が常に循環する想い、伝播し巻き込む様子が込められている。
 大月氏は「今後もタイヤの水平リサイクルの実装を目指し、本気で技術開発、その実証に取り組んでいく」と話した。
 住友ゴム工業は常務執行役員タイヤものづくり統括の松井博司氏が登壇し、ブース内容を紹介した。冒頭、山本悟社長がビデオメッセージで「年初に欧州北米オセアニア地域における四輪タイヤのダンロップ商標権を取得したことを契機にグローバルでダンロップの世界観を統一し強力に推進していく」と話した。
 松井氏は「プレミアムスポーツタイヤ」「大外経オフロードタイヤ」「アグレッシブアドベンチャータイヤ」「次世代モビリティタイヤ」を主な展示内容として紹介し、「路面状況に応じてタイヤが最適な性能にスイッチする「アクティブトレッド」、タイヤそのものをセンサーとして路面状況などを可視化する「センシングコア」のかけ合わせはアクティブセーフティとして次世代のモビリティ社会で貢献できる」と期待を示した。
 豊田合成は齋藤克巳取締役社長兼CEOが、プレゼンターとして登壇した。齋藤社長は「高分子の可能性を追求し、より良い移動と暮らしを未来につなぐ会社をビジョンに掲げ、将来のモビリティの変化や社会課題を見据えて、「安心・安全」「快適」「脱炭素」という3つの価値を提供する」と話し、「持ち前の高分子技術を生かし、安心・安全、快適モビリティ社会の進化と脱炭素社会の実現に貢献していく。豊田合成は面白い会社、何かやってくれそうと言っていただける会社にしていきたい」と期待を示した。
 ◆ブリヂストン
 ブリヂストンは、「ヒトとモノの移動を支え続けるブリヂストン」をコンセプトに、幅広い現場で移動・運行を支えるタイヤ・ソリューションとして、次世代タイヤ「AirFree」や鉱山・航空をはじめとしたソリューション事業を紹介した。
 ブースでは、ヒトとモノの移動を支える技術として商品設計基盤技術「ENLITEN」やサステナブルなグローバルモータースポーツ活動、使用済タイヤを新しいタイヤに生まれ変わらせる「EVERTIRE INITIATIVE」などをPRした。
 また、空気充填が要らない次世代タイヤ「AirFree」を装着した実際に富山駅北エリアで本格運行を開始しているバスタイプのグリーンスローモビリティ車の乗車体験を実施した。
 ヒトとモノの移動を支える技術のコーナーでは、
コア事業であるプレミアムタイヤ事業とその技術「ENLITEN」と原材料からリサイクルまでバリューチェーン全体を通じてサステナブルな取り組みを強化しているグローバルモータースポーツの取り組み

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