UBEマシナリーが射出成形機販売開始 世界最大の型締力5500t

2025年10月20日

ゴムタイムス社

 UBEグループにおける機械事業の中核会社であるUBEマシナリーは10月16日、世界最大となる型締力5500tの超大型電動射出成形機の設計・開発を完了し、販売を開始すると発表した。
 同社はこれまでに、型締力4000t以上の射出成形機を100台以上製作し、またダイカストマシンにおいては「ギガキャスト」に対応した9000t機を上市するなど、大型機の製作において世界中のユーザーから高い評価を得ている。
 今回、射出成形機においても製品の大型化に対応するため、超大型電動射出成形機として5500tおよび5000t機を新たにラインアップに加えるとともに、3500tおよび 3000t機をフルモデルチェンジし、シリーズを刷新した。
 これら4機種を含む「emⅢ」シリーズは、同社が1987年に世界に先駆けて発売した2プラテン型締機をベースに、2001年に電動化された「em」シリーズの3代目にあたる。最新鋭の技術を搭載し、国内外のユーザーから高い評価を受けてきた。今回の開発により、1050tから5500tまでをカバーする最新鋭の「emⅢ」シリーズの展開が大きく拡充された。
 自動車のxEV化に伴う軽量化ニーズの高まりにより、外板ボディパネルや車体下部の空力部品などの大型樹脂部品の需要が急拡大している。同社は、こうした市場の変化に対応し、自動車のみならず、二輪車、家電、産業資材、住宅設備など多様な業界の生産性向上に貢献すべく、超大型電動機の投入に踏み切った。今後もさらなるラインアップの拡充を視野に入れ、環境性能と生産効率を両立する技術開発を通じて、持続可能な未来を支えていく。
 emⅢシリーズの特長は、カーボンニュートラルに貢献する省エネ性能の実現と水溶性塗料採用による環境負荷低減、業界最速のドライサイクル、コンパクトな機長、高精度な型開閉平行制御、型盤平行度の自動計測機能、長年にわたり培ってきた成形技術となる。

超大型電動射出成形機

超大型電動射出成形機

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