NOKは10月8日、OA機器用ロール製品の製造・販売を行っている100%子会社であるシンジーテック㈱ならびにその子会社に関して、同社が保有する全株式をSMBCキャピル・パートナーズが運営するファンドが全額出資する特別目的会社(SPC)に譲渡することを同日決定し、株式譲渡契約を締結した。
同社は持続的な成長を目指し、現在進行中の3ヵ年の中期経営計画においても最適な経営資源配分の推進を重要戦略の一つとして取り組んでいる。同社グループが行うロール製品事業については、ペーパーレス化の進展など、事務機器市場を取り巻く環境が大きく変化する中においても、これまで、高い技術力に裏打ちされた付加価値の高い高品質な製品を供給してきた。他方、外部環境に起因する需要の鈍化や顧客における事業再編など、同事業を取り巻く環境は引き続き厳しさを増している。こうした背景もあり、今回同社ロール製品事業がもつ高い技術力、強固な製品基盤などを高く評価し、SMBCグループの投資専門子会社として豊富な経営支援ノウハウ、リソース、ネットワークを有するSMBCキャピタル・パートナーズに同社が保有するシンジーテックの全株式を譲渡し、その戦略の下で、さらに発展を遂げることが望ましいとの判断にいたった。
シンジーテックならびに同社が100%保有する国内外子会社 7社、計8社がロール製品事業を行っている。なお、海外子会社のシンジーテックプレシジョンパーツ深セン(中国深セン)は特定子会社に該当。株式譲渡契約に基づき当社が保有するシンジーテック株式会社の全株式を SPC に譲渡することにより、ロール製品事業を行う8社全てが異動することになる。
本件に伴い26 年3月期第3四半期において関係会社株式売却損として特別損失を計上する見込み。金額は現在精査中だが、100億円程度となる見込みとなっている。 本件による損益への影響は25年5月に公表した26 年3月期通期業績予想に織り込まれていないが、今後、政策保有株式の縮減を推進することで期初業績予想以上の投資有価証券売却益の発生を想定しており、当期純利益への影響が相殺されると考えていることから、本件に伴う業績予想の変更はない。
26 年3月期の連結売上高および連結営業利益に与える影響は軽微としている。
2025年10月15日
