三菱ケミカルは10月14日、広島事業所(広島県大竹市)において、ケミカルプラントの排水水質改善に向けた高度な排水処理技術を確立するためのパイロット設備を竣工したことを発表した。
同社は「中期経営計画2029」の水資源マネジメントに関するサステナビリティ目標としてCOD(化学的酸素要求量)の削減を掲げ、ケミカルプラントからの排水中のCOD削減に取り組んでいる。
このたび竣工したパイロット設備は、同社が生産技術や研究部門での検討を通して高度化してきた幅広いソリューションを組み合わせることで、コスト競争力のある高度な排水処理技術の確立をめざす。この技術を国内外の拠点に水平展開することで2029年度COD削減目標の達成を図るとともに、中長期的に水処理ビジネスとしての事業化も検討していく。
着工時期は2024年10月、稼働時期は2025年9月、主な機能は、①連続運転、バッチ運転での試験、②排水の組成、温度、pHの変動による多変数の試験、③排水処理技術を組み合わせた試験(生物処理、膜分離、促進酸化法他)となる。

