旭化成が細菌検査キット提供開始 食品衛生現場で迅速に抗原検査

2025年10月08日

ゴムタイムス社

 旭化成は10月7日、食品衛生現場での細菌検査を迅速化する抗原検査技術を開発し、迅速細菌検査キット「BacNavi(総菌用)」の提供を開始したと発表した。
 なお、同技術について、10月15日~17日に東京ビッグサイトで開催される食品産業の展示会「FOOD展2025」に出展する。
 同社では、ヘルスケア領域での感染症診断を目的とした細菌検査技術の研究を進めてきたことから、幅広い細菌種に対する抗体ラインアップおよび多種多様な検体に適応できる検査キット化ノウハウを有している。
 今回、これらの技術を応用し、製造環境や食材中の総菌(種類を問わない細菌の総量)を検出できる同社独自の検査技術を開発した。同技術を用いることで、専門知識や特別な設備がなくても、検体中の総菌を30分で簡単に検出でき、衛生状態を迅速に把握することが可能になる。
 検査結果がすぐに分かるため、衛生状態が悪かった場合、即時に原因究明や対策に取り組むことができる。
 このたび、同技術を活用した迅速細菌抗原検査キット「BacNaviTM(総菌用)」を開発した。食品工場・調理施設・小売店・飲食店などの衛生検査での活用を想定しており、調理環境の検査、食材スクリーニング検査のどちらにも利用可能となる。
 同技術により、食品衛生現場における細菌検査を迅速化・簡便化し、食中毒防止やフードロス削減に貢献することを目指し、同社での販売とともに、他社への技術ライセンス提供も検討していく。
 同技術の詳細について、10月15日~17日に東京ビッグサイトで開催される食品産業の複合展示会「FOOD展2025」内「フードセーフティジャパン2025(食品安全・衛生対策資材展)」に出展する。
 会期は2025年10月15日~17日10時~17時、会場は東京ビッグサイト東4ホール 、同社ブースEー11となる。
 同社は、「変わる未来のはじまりを。」を研究開発の理念に掲げ、無形資産を生み出し、その価値を社会に提供することを通じて、人と地球のよりよい未来の実現を目指していく。

迅速細菌検査キット

迅速細菌検査キット

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