TOYO TIRE、新技術を体系化 コア技術のさらなる洗練を図る

2025年10月06日

ゴムタイムス社

 TOYO TIREは10月2日、これまでの商品開発で採用してきた独自のタイヤ設計基盤技術において、同社のめざす次代のタイヤづくりに不可欠と考える領域を基軸に据え、これらの革新と融合によって進化させていくための体系化を行ったことを発表した。
 この新技術体系を「THiiiNK(シンク)」と称してコア技術のさらなる洗練を図り、今後、本技術を搭載した魅力ある商品をより多くの方に届けていく。

 現在、EVの普及拡大や自動運転技術、SDV戦略の進展など、次世代モビリティに関わる技術革新が加速度的に進んでいる。これに伴い、タイヤに求められる性能も高度化しており、静粛性、低転がり抵抗、耐摩耗性のさらなる向上に加え、センサ統合やリアルタイムデータ連携といった新たな機能要求にも対応した製品を高精度かつ迅速に開発することが求められている。

 これまで同社が長年にわたり培ってきた各種技術のうち、「材料技術」「シミュレーション技術」「デザイン技術」の3分野は、同社の考える次代のタイヤづくりにおいて基軸となるコア技術である。
 これらを統合的に体系として整理したのが新技術体系「THiiiNK」であり、同社は、今後開発するすべての製品に「THiiiNK(シンク)」の技術体系を適用していく方針である。

 同社はゴム材料の開発において、ナノスケールでの材料設計を可能にする独自の基盤技術「Nano Balance Technology」を活用している。この技術は、「分析」「解析」「素材設計」「加工」の4領域を横断的に統合し、ゴム材料をナノ(分子)レベルで「観察」「予測」「機能創造」「精密制御」することで、理想的な材料設計を可能にするものである。
 乗用車用低燃費タイヤの開発においては、「転がり抵抗の低減(低燃費性能)」と「制動性の向上(ウェットグリップ性能)」という背反する性能を高次元で両立。環境性能と安全性能を兼ね備えたより付加価値の高い商品群を市場に提供している。さらに、トラック・バス用タイヤにおいても、素材設計技術の活用により、燃費向上と環境負荷低減に貢献している。

新技術体系「THiiiNK」コンセプトを搭載した実商品を使ったイメージ画

新技術体系「THiiiNK」コンセプトを搭載した実商品を使ったイメージ画

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