三井化学がハンドリング資材採用 プライムポリマーのバイオマス・エボリュー

2025年10月06日

ゴムタイムス社

 三井化学は10月2日、日本航空が日本国内空港の貨物ハンドリング資材として使用するストレッチフィルムに、同社グループであるプライムポリマーが製造販売するマスバランス方式によるバイオマス・エボリューが採用されたと発表した。
 同社は、温暖化問題の解決に向けた社会のバイオマス化を進める取り組みとして、BePLAYERブランドのもとバイオマスナフサによる誘導品(バイオマス化学品、バイオマスプラスチック)の展開を拡大している。
 JALではこのバイオマス由来のストレッチフィルムを同月より順次採用を進め、1年当たり約50tのCO2排出量削減に貢献する。
マスバランス方式(物質収支方式)とは「原料から製品への加工・流通工程において、ある特性を持った原料(例、バイオマス由来原料)がそうでない原料(例、石油由来原料)と混合される場合に、その特性を持った原料の投入量に応じて、製品の一部に対してその特性の割り当てを行う手法」(環境省バイオプラスチック導入ロードマップ)を言う。
 石油由来のプラスチック・化学品と物性が全く変わらないこと、これまで難しかった素材でもバイオマス化が可能となるなど、カーボンニュートラル社会の実現に向けて社会全体のバイオマス度を向上させるための重要なアプローチとなる。同社グループでは、既に約40を超える製品群でマスバランス方式によるバイオマス化を実現している(2025年6月現在)。また、サーキュラーエコノミーにむけたリサイクルソリューションとして展開しているケミカルリサイクルにおいても、マスバランスは重要な役割を果たす。
 BePLAYERは温暖化問題の解決のために、社会のバイオマス化を進める取り組みとなる。マスバランス方式によるバイオマス製品、セグリゲーション方式によるバイオマス製品、その他カーボンニュートラルに貢献する製品・技術の展開を進め、社会のGHG排出量削減に大きく貢献していく。

ストレッチフィルムを使用した作業の様子

ストレッチフィルムを使用した作業の様子

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