早稲田大学、テムザック、村田製作所、SREホールディングスは10月2日、日本のヒューマノイドロボット産業の再興を目指す新団体として設立した「KyoHA(京都ヒューマノイドアソシエーション)」における進捗状況として、モノづくりの体制、製作するロボットの概要、今後のスケジュールを中心に最新情報を発表するとした。
また上記企業・団体に加え、今回新たに沖縄科学技術大学院大学(OIST)、マブチモーター、カヤバ、NOK、ヒーハイストが参画する。
近年、米国の巨大テック企業や、中国のIT・EV・ロボット企業を中心に、ヒューマノイドロボット開発が急速に進展している。日本はかつてのロボット先進国としての存在感を示していかなければならない。加えて、日本国内では自然災害や労働力不足といった社会課題が深刻化しており、ロボティクス技術への期待が高まっている。特に、人間に近い動作性能を持ち、極限環境下でも活動可能な「ヒューマノイドロボット」は、次世代の機械システムとして注目されている。
しかし、AIやソフトウェアの進化が進む中で、ハードウェア領域における国産開発体制や産業としての統合的な取り組みは未整備の状況となる。こうした課題を打破すべく、モノづくりの都・京都にて、日本の技術力を結集する新たな産業連携の枠組みとして「KyoHA」を設立した。
現在、多数の企業・団体との連携に向けた対話が進行中となる。産業界・学術界を横断する「ヒューマノイドのための日本連合」として、今後も広く参画を募っていく。
今後、実用性の高いヒューマノイドの実現に向けて初期プロトタイプを製作する。その後、パワーを発揮できるモデルと俊敏性/機能性を備えたモデルの2系統のヒューマノイドを製作する。1stStepでは、初期プロトタイプ(汎用部品を活用し、ヒューマノイドモデルの基礎構築と技術課題の把握を目的とした初期型)、2ndStepでは、パワー重視モデル(災害現場や建築・土木など、過酷環境下での活動を想定した高出力型)、俊敏性/機能性重視モデル、(国内研究者が使える日本製モデルにする、成人サイズにて俊敏性や機能的な動作を行う、将来的にロボカップへの提供を行う)を制作する。
同団体は、2025年8月に一般社団法人として設立を終え、2026年度内には第1弾の開発・実装に向けた具体的施策を発表予定となる。
2025年10月03日

